研究領域 | 細胞内ロジスティクス:病態の理解に向けた細胞内物流システムの融合研究 |
研究課題/領域番号 |
21113525
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
櫻井 隆 順天堂大学, 医学部, 教授 (70225845)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2010年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2009年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 脳神経疾患 / 痴呆 / 脂質 |
研究概要 |
アルツハイマー病の病理に中心的な役割を果たすとされるβアミロイド(Aβ)は、その前駆体蛋白質APPからβ・γの2段階の切断により産生される。神経細胞においては、軸索輸送後にAPPがエンドサイトーシスされ、酸性化したエンドソーム中のミクロドメインにおいてβセクレターゼによるβ切断を受けると考えられている。我々は、新規に開発した膜ミクロドメイン解析法を用いて神経細胞中にβ切断抑制性ミクロドメインを見出した。これはゴルジ体で形成されるAPPを含む軸索輸送膜蛋白質複合体を核としたミクロドメインと考えられる。この複合体の軸索輸送後の解離は、APPのエンドサイトーシス及びβセクレターゼ局在ミクロドメインへの移行、エンドソームにおけるAβ産生を促進する可能性がある。APP-βセクレターゼ相互作用調節をミクロドメインの視点から明らかにし、小胞輸送、特にエンドサイトーシスとβ切断調節との連関機構を明らかにすることを目的とした。 ミクロドメインにおけるAPPの切断調節蛋白質候補を探索するためにマウス脳由来APP局在ミクロドメインのプロテオミクス解析を行った結果、エンドサイトーシスに関与する膜蛋白質を見出した。株化細胞の発現系において、この蛋白質はAPPと結合することにより、APPの細胞内輸送・局在、APP切断を調節することが明らかとなった。今後、モデル動物等を用いた解析により、このミクロドメイン局在エンドサイトーシス関連蛋白質の病態との関連について検討を進める予定である。
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