研究領域 | 神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学 |
研究課題/領域番号 |
21115510
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
筒井 秀和 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30392038)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2010年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2009年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 細胞膜 / 蛍光蛋白質 |
研究概要 |
神経細胞は互いに複雑な回路を構成し、情報の保持や処理等を行い、動物の知的で多様な行動の基礎となっている。そこで行われる、高度に並列化され、分散的な処理様式の解明は、現代科学の究極の対象の一つであろう。その挑戦において、細胞膜電位の信頼性の高い時空間測定法を確立することは避けて通る事の出来ない技術的課題であると考えられている。我々は、ホヤゲノムから新しく発見された電位センサーをもつ酵素蛋白質であるVSP(voltage sensitive phosphatase)、及び独自にクローニングした新規蛍光蟹白質を巧みに組み合わせ、従来にない優れた性能を持つFRET(蛍光エネルギー移動)型の膜電位プローブを開発し、哺乳類神経細胞において単一発火のイメージングなどに成功してきた。動作している、in vivoの神経回路を計測対象とするために、さらなるレポーター分子の改良に取り組んでいる。高強度キセノン光源と独自に開発した画像処理ソフトを用いて、蛍光蛋白質のphostabilityを試験管内分子進化により向上させるための効率的なアッセイ系を構築した。この系を用い、従来に比べて明るく、photostabilityの高い単量体蛍光蛋白質を開発した。膜電位計測におけるSNRの向上に繋がる。光計測と電気生理学を駆使し、電位センサードメインの動作原理の解明にも取り組んだ。得られた知見をレポーター分子の設計に活かし、性能を向上させることができた。今後、in vivo神経回路に適用し、その特性を評価したい。
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