研究領域 | 神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学 |
研究課題/領域番号 |
21115514
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
坂井 貴臣 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (50322730)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2010年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2009年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 学習記憶 / キノコ体 / 中心体 / インスリン分泌細胞 / period / painless / apterous |
研究概要 |
動物の記憶は、短期間維持される記憶と長期間維持される記憶に大別される。ショウジョウバエの連合学習実験において、キノコ体と呼ばれる脳領域は短期記憶の中枢であると考えられている。一方、長期記憶中枢に関しては厳密に特定されていない。申請者は過去に長期記憶形成に必要な3つの遺伝子を同定してきた。period, painless, apterousの3つの遺伝子に関して、長期記憶形成に必須な脳領域を詳細に検証することを目的として研究を遂行した結果、periodは中心体、painlessはキノコ体とインスリン分泌細胞、apterousはキノコ体でそれぞれ機能していること示唆する結果が得られた。apterousに関しては成虫脳内におけるApterousタンパク質の発現部位の報告がこれまでに無かった。そこで、我々はApterous抗体の作製を試み、ウェスタンブロッティング法によりシングルバンドを検出することができるApterous抗体の作製に成功した。今後は免疫組織化学的手法を用いて成虫脳内におけるApterousタンパク質の発現部位の同定が可能となるであろう。また、painlessに関してはin situ hybridization法を用いて脳内の発現部位を観察し、ubiquitousに発現していることも確認した。さらに、カルシウムプローブ(GCaMP)を用いて成虫脳の神経活動が測定可能となった。この技術を用いることで、今後は、まさに記憶を獲得する段階でキノコ体、中心体、インスリン分泌細胞の神経活動がどのように変化するのかを測定することが可能となるであろう。
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