研究領域 | 神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学 |
研究課題/領域番号 |
21115521
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岡本 仁 独立行政法人理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, シニア・チームリーダー (40183769)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2010年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2009年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 手綱核 / ゼブラフィッシュ / 恐怖行動 / トランスジェニック / 情動 / 恐怖 / 破傷風毒素 / Ga14-VP16 / 恐怖学習 / フリージング |
研究概要 |
我々は、ゼブラフィッシュの背側手綱核が、更に外側と内側の亜核に分かれており、外側亜核は脚間核の背側半分に、内側亜核は脚間核の腹側半分に選択的に投射すること、左側の手綱核では外側亜核が内側亜核よりも有意に大きく、右側の手綱核ではその反対であることを発見した(Aizawa et al., Current Biology,2005 ; Devel.Cell,2007)。平成21年度には、マウスの外側手綱核が、縫線核に投射する事に基づき、ゼブラフィッシュ脳の縫線核に色素を注入し、逆行性に細胞体を染める事によって、手綱核の腹側の部分の神経細胞が染色されたことから、ゼブラフィッシュの腹側手綱核が、マウスの外側手綱核に相当する事を確認した(Amo et al., J.Neurosci.2010)。平成22年度には、腹側手綱核特異的に、神経活動の操作を行うために、手綱核特異的遺伝子のスクリーニングを行い、2つの遺伝子が、腹側手綱核特異的に発現する事を発見した。このうちのdiamine oxydase(dao)については、この遺伝子を含むBACクローンを単離し、大腸菌内での遺伝子組換えを使って、コーディング領域を、Cre recombinaseと交換した組換え体を作成し、これを用いて、トランスジェニック系統を作成した。本系統と、vglut2-loxP-dsRed-loxP-GFPを持つ別系統とをかけ合わせることによって、腹側手綱核のみで、GFPを活性化できることを明らかにした。今後、GFPの代りに破傷風毒素や、Channelrhodopsin等を、腹側特異的に発現させる事によって、腹側手綱核の神経細胞からの、神経伝達の活性を人為的に調整し、ゼブラフィッシュの行動が、どのように影響されるかを観察する予定である。
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