研究領域 | 活性酸素のシグナル伝達機能 |
研究課題/領域番号 |
21117510
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
船戸 洋佑 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (60505775)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2010年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2009年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | nucleoredoxin / Wnt / Dishevelled / NRX / Fli-I / TRX |
研究概要 |
代表者は幹細胞分化制御や発がんに重要なWnt/β-cateninシグナル伝達の新たな制御因子としてnucleoredoxin(NRX)を見出し、その機能を主として培養細胞を用いた実験系によって明らかにしてきた。また、個体レベルでのNRXの機能を明らかにするべく、NRX遺伝子ノックアウトマウスを作出し、骨や心臓の異常を伴い、周産期において致死でことを見出している。このNRX遺伝子ノックアウトマウスにおいて、NRXの結合因子であり、Wntシグナル伝達の必須構成因子である Dishevelled(Dvl)のタンパク質量が顕著に減少していることが明らかとなった。NRX遺伝子ノックアウトマウスより採取した線維芽細胞(NRX-KO細胞)を用いた実験によって、本来Wntリガンド刺激によって上昇するDvlのユビキチン化が、NRX-KO細胞では恒常的に亢進していることが判明した。また、Dvlのユビキチン化に関わるE3複合体の構成因子KLHL12とDvlとの結合も、NRX-KO細胞では野生型細胞と比較して顕著に増大していた。精製蛋白質を用いた生化学的実験の結果、NRXはDvlとKLHL12との結合を拮抗的に阻害することによって、Dvlのユビキチン化を抑制していることを突き止めた。Dvlの蛋白質量が減少しているNRX-KO欠損細胞ではWnt刺激に応じたWnt/β-cateninシグナルの活性化が顕著に阻害されていた。Wnt/β-cateninシグナルの過度ないしは恒常的な活性化はがん化とも密接に関連しており、本研究で明らかとなったNRXによるDv1の安定性制御機構は、Wnt刺激に応じたWnt/β-cateninシグナルの活性化を適度なレベルに調節するために重要な役割を果たしていると考えられる。
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