公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
生きた細胞でタンパク質や脂質の分子間相互作用を考える場合、ATPの変換による化学エネルギーと水の結合による水和エネルギーはとても重要である。本研究では、これまでの実験及び理論的考察に基づき、ATP変換による「エネルギーと構造形成」や「水和と構造形成」について、エネルギー論と構造生物学から相補的な議論の成立を目指すことを目的とした。これまでに、電子顕微鏡法(フリーズレプリカ、単粒子解析、トモグラフィ)等の構造生物学解析により、「タンパク質の3次元構造(ゆらぎ)」を精製タンパク質レベル、あるいは細胞内タンパク質複合体レベルで可視化解析してきた。前者では「各エネルギー状態のタンパク質のコンフォメーション」や「タンパク質複合体形成で見られる反応中間体」を、後者では「大規模な細胞膜の構造変換」を対象とした。今年度の主要な研究成果は、以下の通りである。(1)拡張型数理形態学に基づく新しい画像処理法などの創出(BMC Bioinformatics 11 : 373のほか1報投稿中)(2)アクト・ミオシン系のタンパク質複合体のin vitro表面構造解析(投稿中)(3)タンパク質複合体の細胞内構造解析:コレステロール代謝に関わる膜裏打ちタンパク質(Cell 144 : 402)やコレステロール恒常性維持に関わる膜貫通型タンパク質(投稿準備中)
すべて 2011 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (8件) 備考 (2件)
Methods Mol Biol.
巻: 657 ページ: 275-286
BMC Bioinformatics
巻: 11 ページ: 373-373
Cell
巻: 144 ページ: 402-413
Kenbikyo 44
ページ: 1-6
Biomacromolecule 10
ページ: 2074-85
ページ: 257-261
130007788939
http://www.icems.kyoto-u.ac.jp/j/