研究領域 | 学際的研究による顔認知メカニズムの解明 |
研究課題/領域番号 |
21119511
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川合 伸幸 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (30335062)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2010年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2009年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | サル / 怒り顔 / 遺伝子多型性 / 個人差 / セロトニン / 恐怖 / 遺伝子 |
研究概要 |
本研究では、ヒトが怒り顔を早く検出するという現象が、ニホンザルでも見られるかを検討した。H22年度に実験で使用予定であったサルがウィルスに感染したため、実験が1年間中断した。そのため研究期間を延長したが、H23年度の半ばに新たなサルが予定通り配分された。そこで、まずタッチパネルを用いたオペラント学習の訓練から開始した。続いて、1つだけ色の異なるパッチを選択するという視覚探索課題を行った。3頭のサルがこれらの訓練を習得した。引き続いて、9枚の写真の中から1枚だけ異なる動物を選ぶという訓練を行った(ネコとサル)。これらの課題をこなせるようになったうちの1頭に対して、これまでの研究期間で作成しておいたサルの怒り顔と中性顔を用いた視覚探索課題を行った。刺激は動物のとって未知のオスザルの顔だけを切り抜いたグレースケールの写真で、すべての輝度を等しくしたものである。訓練の結果、同じサルの顔のなかから、異なる表情の写真を80%以上の正答率で正しく選ぶようになった。反応時間を比較したところ、これまでの研究期間で同じ刺激を用いてヒトで行ったものと同じように、中性表情の中から怒り顔を選ぶほうが、怒り顔の中から中性表情を選ぶよりも早いことが確認された。この結果は、ヘビと花の写真を用いて行ったShibasaki&Kawai(2009)と同様に、脅威を感じる刺激の処理は早くなされることを示している。残りの2頭も、訓練が最終段階まで来ているので、このまま実験を続ければ、およそ1ヶ月程度でテストが行えるため、これらのデータも加える予定である。
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