研究領域 | 学際的研究による顔認知メカニズムの解明 |
研究課題/領域番号 |
21119526
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
谷藤 学 独立行政法人理化学研究所, 脳統合機能研究チーム, チームリーダー (60197530)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2010年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2009年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 機能構造 / カラム / 顔パッチ / 下側頭葉視覚連合野 / 光学計測 / 階層性 / 物体認識 / クラスター解析 / 多電極アレイ / 顔細胞 |
研究概要 |
サル視覚連合野TEにおいて、カラムやカラム内(サブストラクチャ)での顔の表現の様式を解明するために、露出したTE野から光学測定と細胞外電気活動の高密度記録を行った。まず顔に反応するカラム領域の同定を試みた結果、(1)顔に対してよく反応する部位(カラムに相当する)が複数あって、それらの反応部位はTEの一部に集まっていることを見出した(この集まりを顔ドメインと呼ぶ)。カラムが顔を表現する一つの単位になっていて、その上に機能ドメインが、その下にサブストラクチャーがあることから、「顔」が階層的な機能構造によって表現されていると考察した。(2)様々な顔を含む視覚応答から、顔ドメインの中のそれぞれカラムが表現している図形特徴を抽出する計算アルゴリズムを開発して、顔ドメインの中のそれぞれのカラムは顔の異なる特徴、例えば、顔のパーツの特徴や顔のパーツの空間的な配置を表す図形特徴など、を表現することを明らかにした。(3)さらに、このような階層構造と顔の弁別能力の間の関係を明らかにするために、「サルの顔とヒトの顔」と「顔と顔以外の物体像」の2つの課題に対して、クラスター解析を行い、異なる階層の表現が異なる弁別に利用されること、すなわち、サルとヒトの顔の弁別にはカラム構造を、顔と顔以外の弁別にはドメイン構造を利用することを、明らかにした。(4)光学計測法を用いることにより、顔ドメインの中の一部のカラムについて、顔の向きに関して連続的にマップされることを示唆する結果を見出し、この領域の細胞活動の多点同時記録を行った。
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