配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2010年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2009年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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研究概要 |
平成22年度では、2回目の航空機観測の実施が12月であったため、まずは前年の10月に行われた1回目の航空機観測のデータ解析について行った。10/15,17では、福江島上空で高度別の環状飛行が行われ、同時に福江島の地上サイトでNO_γ全硝酸(TN)の観測を行っていたので、これらのデータを用いて鉛直分布について調べた。10/15については、NO_γに関して雲下では高濃度、雲上では低濃度と明確な違いが現れた。TNの鉛直分布については一定であった。一方、オゾンや硫酸塩もNO_γと似た鉛直分布を示していることから、雲下での高濃度NO_γはNO_x、よりはむしろPANなどのNO_z、成分が主であると考えられる。10/17については低高度で高濃度ダストが飛来しており、それに伴い、NO_γ,TNの濃度も高くなったが、地表面ではダストの寄与の少ない高高度での濃度レベルと同程度であった。更に、福江島地上においても10/17に窒素酸化物が顕著に高くなっているわけではない結果が得られた。 また、今年度は12月11,12,14日に前回同様、長崎県五島福江空港を基地局としてAO2-PO7班と共同で航空機観測を計3フライト行った。高度は前回同様500, 1000, 2000, 3000mであり、それぞれの高度で水平飛行および環状飛行を行った。前回の10/17のフライトで見られた低高度における高濃度ダストの飛来が今回の観測でも12/11に観測された。12/11のフライトでは、10/17のフライトと比べて窒素酸化物濃度が約2倍であったこと、地上の観測所でも高濃度イベントが観測されたなど、前回の航空機観測とは異なる結果が得られた。
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