研究領域 | 都市文明の本質:古代西アジアにおける都市の発生と変容の学際研究 |
研究課題/領域番号 |
21H00002
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
足立 拓朗 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 教授 (90276006)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 青銅製武器 / ヨルダン / サウジアラビア / 遊牧民 / 青銅器時代 / アラビア半島 / 南レヴァント / 砂漠地域 / 先史時代 / 銅石器時代 / 新石器時代 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究には貝製品研究とバーイル地域研究の二つがある。貝製品研究に関しては、動物考古学的な研究と文化財科学的な研究を実施する。前者については、特に地中海産シロハラヨフバイ、紅海産アマオブネ ガイ、アコヤガイの再分析と接写撮影を行う。2022年度の国際動物考古学会議で発表する。文化財科学的な研究も併行して行い、貝殻に含まれるストロンチウムの分 析から地中海産と紅海産を判別する。バーイル地域研究については、2021 年度はさらに衛星画像を購入して、遺跡図面の充実を図る計画である。また、文献史料の調査を行い、バーイル地域が古代そしてイスラーム期初期に遊牧民の重要な拠点で あったことを明らかにする。
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研究実績の概要 |
西アジアにおいて都市が誕生する時期の遊牧民の交易活動をヨルダン、サウジアラビアの砂漠地帯で研究し、先史時代・青銅器時代の遊牧民の交易活動が都市の発生に与えた影響を明らかにすることが本研究の目的であった。当初の予定では、ヨルダン東部砂漠のバーイル地域での発掘調査を計画していたが、コロナ禍の影響で実施が困難になり、これまで申請者がヨルダン、サウジアラビアで調査していた遺物の研究とバーイル地域の文献学的研究に変更した。 バーイル地域の文献学的研究はオスマン・トルコ期から着手し、その成果は本科研の研究成果報告である『都市文明の本質 古代西アジアにおける都市の発生と変容の学祭的研究』4に発表したが、結局、オスマン・トルコ期以前の研究に進展させることができなかった。遺物の研究については、青銅製武器の研究に取り組んだ。アラビア半島全体から青銅器時代の青銅武器370点を集成した。特に2021年度には青銅製の無茎短剣の研究を実施し、その成果は前掲の報告書に発表した。報告では、無茎青銅短剣の分類・編年案を提示した。 2022年度もヨルダン東部のバーイル地域での発掘調査は実施できなかったため、やはり青銅製武器の研究に取り組んだ。特に棒状槍先の集成・分類研究を実施した。最終的には74点の棒状槍先を西アジア地域で集成し、それらの編年的枠組みを明らかにした。この成果は前掲の報告書の2022年度版に発表した。現在、この成果を英語論文で発表するための準備を進めている。 最終的に本研究成果は、青銅製武器研究となった。無茎短剣と棒状槍先は、西アジアの大型都市遺跡で出土しており、同時にヨルダンやサウジアラビアの砂漠地帯の墓地遺跡でも副葬品として出土している。結果として、都市と砂漠地帯の遊牧民の関係を青銅製武器によって、ある程度は証明できた。今後はこの二つの青銅製武器の成果を英語論文としてまとめてく計画である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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