研究領域 | 新しい星形成論によるパラダイムシフト:銀河系におけるハビタブル惑星系の開拓史解明 |
研究課題/領域番号 |
21H00055
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
青木 和光 国立天文台, TMTプロジェクト, 教授 (20321581)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | M型矮星 / 化学組成 / 系外惑星 |
研究開始時の研究の概要 |
ハビタブルゾーンにある地球型系外惑星を検出することを目標に観測が進められている小質量の恒星は、太陽系の近くに多数ある星でもある。しかし低温で暗い天体であることからその性質には不明なことが多い。この研究では、すばる望遠鏡に搭載された近赤外線分光器で得られたデータを解析し、惑星探査の対象となっている小質量星の元素組成を測定し、重元素量や年齢の推定を行う。これらの星のまわりに惑星が検出された際には、惑星形成とこれらの星の性質の関係を明らかにする。
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研究実績の概要 |
すばる望遠鏡IRDによる系外惑星探査プログラムは、長期モニター観測の対象天体(約60天体)選定のための100天体以上の初期観測をほぼ終了した。この間取得されたスペクトルデータから化学組成を測定するにあたり、不定性の大きな要因となる有効温度の決定方法を検討した。その結果、FeH分子吸収線の強度が有効温度に対して敏感であり、逆に鉄の組成に大きくよらないという性質をもつことを見出した。この分子線は観測された近赤外線波長域に広く存在しており、多数の吸収線を用いることによって有効温度の測定精度を大きく向上させることができ、かつ全天体に対して同一の手法を適用できる。一方、前年度に行った研究から、化学組成を決定するために用いる恒星大気モデルを選択する際のパラメータである金属量を決めるには、鉄だけでなくナトリウムの組成情報も重要であることがわかっていたため、ナトリウムと鉄の原子スペクトル線を解析し、大気モデルの計算で仮定される組成と、今回の解析で得られる組成が整合するように注意を払って解析を行った。これにより、有効温度2800度から3500度程度までのM型矮星70天体以上の有効温度と鉄とナトリウムの組成を決定した。その結果、M型星の金属量分布およびナトリウム/鉄組成比の分布は、太陽近傍の太陽型星(F,G,K型主系列星)の分布と概ね一致することが確認できた。結果は投稿論文としてとりまとめている(石川、青木、他、準備中)。今後、IRDによる探査で惑星系を持つ星が同定された際には、今回決定された中心星の有効温度と化学組成は惑星系の特徴づけに不可欠な情報となる。 一方、前年度に行った低金属量のケイ素とストロンチウムを近赤外域スペクトルから決定する研究を拡張するために、すばる望遠鏡IRDを用いて約50天体の観測を実施し、データ解析を実施中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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