研究領域 | ニュートリノで拓く素粒子と宇宙 |
研究課題/領域番号 |
21H00067
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白井 智 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任助教 (10784499)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ダークセクター / 暗黒物質 / ニュートリノ / 宇宙背景ニュートリノ |
研究開始時の研究の概要 |
現在の宇宙観測は精緻を極めつつあり、今や精密科学となっている。暗黒物質や暗黒エネルギー、ニュートリノの宇宙での存在量が極めて正確に測定されており、将来にわたってその精度はますます向上していく。本研究の目的は宇宙背景ニュートリノの精密測定を通じた、新物理を探る枠組みの構築である。 特にLHCなどの地上実験で探ることが難しいタイプの軽い粒子模型について宇宙の精密測定を用いることで、圧倒的に強い検出能力を得ることを目標とする。
|
研究実績の概要 |
本研究は宇宙背景ニュートリノを用いた標準模型を超える物理の探査を目標にしている。宇宙背景ニュートリノは宇宙マイクロ波背景放射と同様な存在であり、初期宇宙で熱平衡にあったニュートリノに起源を発している。これらのニュートリノの直接検出はまだ達成されていないが、ビッグバン元素合成や宇宙の構造形成を通じてその存在が間接的に示されている。そしてその存在量は素粒子標準模型からの予測とよくあっている。 その一方、標準模型には暗黒物質となる粒子の候補が含まれていないなど、現在の宇宙を完全には説明できないため、標準模型が究極の理論ではないことが示されている。そのため、ダークセクターと呼ばれる未知の粒子たちが存在すると考えられている。しかし、そのダークセクターは宇宙背景ニュートリノに影響を与え、標準模型からの予測を大きく変える可能性がある。このことを利用すれば、ダークセクターの関する発見や制限が可能になる。 一言にダークセクターと言っても非常に多くの模型が提案されており、それらのすべての模型を個別に議論することは難しい。そこではダークセクターと標準模型セクターを結びつけるメディエイターと呼ばれる粒子に注目した。多くの模型ではダークセクターの宇宙論的破綻を避けるためにメディエイターが導入されている。また標準模型との理論的整合性を考えるとメディエイターの種類は数個に限られる。 本研究では、メディエイターが初期宇宙でどのように生成されたかを詳細に分析し、それらの宇宙観測における影響を調べた。その結果、これまでの地上実験や天文学的探査からは探ることが不可能だったパラメータ領域を排除することに成功した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|