研究領域 | ニュートリノで拓く素粒子と宇宙 |
研究課題/領域番号 |
21H00076
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 島根大学 (2021) |
研究代表者 |
波場 直之 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00293803)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ニュートリノ / 陽子崩壊 / 大統一理論 / 世代構造 / CP位相 |
研究開始時の研究の概要 |
素粒子の標準模型には「何故、ニュートリノの質量は、他のクォーク・レプトンに比べて遥かに小さいのか?」などの謎が存在する。これらの謎は標準模型を超える新しい物理の存在を示唆する。そこで新しい物理の解明を目指し、大統一理論に注目する。特にニュートリノの極微質量を可能なシーソー機構を内包する SO(10) GUTを中心に、ニュートリノ極微質量と陽子崩壊の相関を調べる。得られた相関により、ニュートリノ振動等の測定と陽子崩壊探索の組み合わせによる GUT の全容解明を目指す。さらに、GUT において統一される湯川結合行列の世代構造の解明につなげ、ニュートリノ実験を通じて検証可能な新たな予言を行う。
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研究実績の概要 |
くりこみ可能なSUSY SO(10) GUTの枠組みで、クォーク・レプトン質量やCKM、PMNSをfine-tuning無しで再現できる最小setupである10、126、120表現Higgsを用いた模型について、dim5陽子崩壊が抑制される条件を求めることに成功した。さらに、ニュートリノの質量階層性について、順階層が予言されることを示した。また、タイプ1シーソー機構が働くときにレプトンセクターのCP位相やニュートリノの質量階層性などのニュートリノ物理と陽子崩壊の相関はほぼ無いことがわかった。 また、SUSY flipled SU(5)xU(1) GUTについても、最小setupの模型を構築し、陽子崩壊モードについて調査をおこなった。その結果、dim5陽子崩壊の部分巾がミニマルSU(5)の1万分の1程度に抑制されることがわかった。さらに、標準模型の湯川結合を正しく再現する条件から、dim5陽子崩壊において、「支配的なモードは p → K^+ nuである」、「p → pi+ nuの部分巾が、p → K^+ nuの10%から20%程度になる」、「フリーパラメータの値によっては、p → K^0 mu^+, p → K^0 e^+の部分巾が、p → K^+ nuの10%を超えることもある」ことを明らかにした。 また、クォーク・レプトンの世代構造について、ニュートリノは他のクォーク・レプトンに比べて非常に軽く、世代間の質量階層性が小さいという特徴がある。そこで、ニュートリノは世代間で質量がおおむね等しいという原理があると考え、ニュート リノ質量行列の各要素を、数学のランダム行列理論を用い解析した。その結果、3世代のニュートリノの質量の2乗差について、タイプ1シーソー機構の場合が実験と最も合うことを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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