研究領域 | ミルフィーユ構造の材料科学-新強化原理に基づく次世代構造材料の創製- |
研究課題/領域番号 |
21H00090
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長濱 裕幸 東北大学, 理学研究科, 教授 (60237550)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | 高圧高温ガス装置 / キンクバンド強化 / 対称傾角界面 / 回位 / 拘束(末端)条件 / rank-1 接続 / Hadamardの適合条件 / 面転位理論 / キンク構造 / キンク強化 / 微分幾何学 / ミルフィーユ構造 / 岩石力学 / キンクバンド / 重調和方程式 / 増分理論 / Jaumann応力速度 / 褶曲 / 座屈 |
研究開始時の研究の概要 |
経験的ミルフィーユ条件に対応させ、キンク褶曲の形成条件を下記とする。 1.コンピ―テント層(硬質層)とインコンピ―テント層(軟質層)からなる層状構造である。2.コンピ―テント層(硬質層)とインコンピ―テント層(軟質層)との層間距離やコンピ―テントコントラストは一定である。3.岩石結晶内の容易すべり系が層面に限定されている。4.キンク形成時において層間剥離を起こさない。 上記条件下で形成された折れ曲がったキンク褶曲の形成メカニズムと強化機構について、特異点を持つ曲面の微分幾何学(非リーマン幾何学・フィンスラー幾何学)によるアプローチから理論(普遍原理・概念)を構築し、実験構造地質学的に検証する。
|
研究実績の概要 |
高圧高温ガス装置を使用し、層状鉱物である黒雲母単結晶の変形実験を行った。得られた変形岩の薄片観察の結果、キンクバンドが相互作用している構造が見られ、キンク界面は対称傾角界面であった。強度上昇の結果と併せると、キンク強化のメカニズムを支持され、強度上昇が、rank-1 接続を満たしつつキンクバンドを形成しながら歪が増加することを示した。キンク構造を含む波板構造の形成を支配する方程式は、Euler柱の座屈方程式と同形である。また折り紙・段ボールの強度や異方性を持った地層の褶曲の形成は、この方程式に支配され、強度は剛性(特に断面二次モーメント)、境界条件(拘束条件や端末条件で一種の適合条件に相当)や柱のSlenderness ratioによって変化する。非リーマン幾何学に基づいた変形体理論(連続転位分布論)、接触テンソル解析的非ホロノーム部分空間分解論を導入した微分幾何学によるコッセラ連続体力学や連続転位論的ゲージ場理論の視点で回位とキンク形成の関係を論じ、格子・剛体回転(数学的回転則)による拘束変形がキンク形成(回位形成)に関係していることを令和3年度報告書で報告した。非リーマン幾何学に基づいた変形体理論とコセラ連続体力学の視点から、構造を持つ連続体中の内部回転勾配がbend-twistに対応することや格子・剛体回転(数学的回転則)による適合(拘束)変形がキンク形成(回位形成)・強化に関係している。さらにHadamardの適合条件・rank-1接続・0-格子理論・連続分布転位論による面転位理論との等価関係と回位を含む面転位理論を報告した。なお、rank-1接続は、相異なる均一な変形が発生した2つの領域を変形の連続性を損なう(破壊する)ことなく接続するための幾何学的な必要十分条件で、線形代数における次元定理や行列の階と連立一次方程式の不定解の関係を変形に適用した適合条件である。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|