研究領域 | ミルフィーユ構造の材料科学-新強化原理に基づく次世代構造材料の創製- |
研究課題/領域番号 |
21H00109
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
上路 林太郎 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 主幹研究員 (80380145)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | ミルフィーユ構造 / キンク強化 / パーライト鋼 / 変形温度 / パーライト / 高温変形 / ひずみ速度 / 鉄鋼材料 / 塑性変形 / セメンタイト |
研究開始時の研究の概要 |
耐火鋼等において要求される高温変形抵抗を向上させるための組織設計指針を検討する。鋼のパーライト組織はフェライトとセメンタイトからなるミルフィーユ構造を有するパーライト組織を有するばね鋼が、650℃までの高温において、高い強度を示すこと、およびキンク帯が形成される、という知見を基に、キンク強化を積極的に利用して、高温変形抵抗を向上させた新規パーライト鋼の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
炭素鋼のパーライト組織はミルフィーユ構造を有する実用材の代表例であり、耐水素特性も良好であることから新規構造材料の基礎組織としても期待される。パーライト鋼においてキンク強化の応用を検討するにあたり、キンク形成の活性化が可能な変形条件を明らかにする必要がある。また,層状組織は形状異方性に応じた変形挙動の異方性を示す。そのため,キンク状組織を利用したパーライト鋼の材質制御を検討する場合,変形を受けたパーライト鋼の変形異方性の詳細を知る必要がある。そこで本研究では,パーライト鋼においてキンク状組織を導入が可能な変形条件の明確化と、キンク状組織等の変形組織の導入に伴う高温変形抵抗と降伏応力等の塑性異方性の変化を明らかにすることを目的とした。室温・1/secにて30%圧縮した試験片のSEM三次元構築像を獲得し、プレート形状を有するキンク状組織が観察されることを明らかにした。また、キンク状組織を伴うパーライトコロニーの数密度と圧縮温度の関係を評価したところ、300℃以下の圧縮において比較的多くのキンク状組織が観察されることが明らかとなった。変形温度とひずみ速度感受性指数(m値)の相関を検討した結果、低いm値を示す変形条件にてキンク状組織の形成が活性化されることが明らかとなった。種々の圧縮率まで初回圧縮を行った後の二回目圧縮を行ったところ、一回目圧縮によりキンク状組織が形成される変形を与えた場合(第一圧縮= 30%)では、二回目圧縮向きの違いによる降伏応力異方性は小さくなり、キンク状組織の形成と塑性異方性に関係があることが示唆された。また、室温変形材は600℃以下の高温変形試験時も球状化の進行を伴わずにキンク状組織を保ち、変形前のパーライト鋼と同程度の高い変形抵抗を有していた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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