研究領域 | ハイエントロピー合金:元素の多様性と不均一性に基づく新しい材料の学理 |
研究課題/領域番号 |
21H00138
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
米澤 徹 北海道大学, 工学研究院, 教授 (90284538)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 高エントロピー合金 / 還元 / 非平衡凝集 / 非平衡 / 凝集 / 高エントロピー / 合金 / 固溶体 / 多元素 / 金属錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高エントロピー合金(HEA)ナノ粒子を金属塩や有機金属錯体にフラッシュランプによってキセノンの強力短時間フラッシュ発光を照射して急速加熱することで非平衡的に還元・原子凝集させてHEAナノ粒子を得て、その物性評価を行う。金属イオン混合物に対する強力光の短時間パルス照射によるHEAナノ粒子の報告例はこれまでない。5種類以上の金属イオンの混合物にフラッシュランプが短時間(マイクロ秒)パルス的に照射された場合、一気に全ての金属イオンがフラッシュランプ照射により一瞬で還元され、対応する金属原子が一気に発生し、それが非平衡的に凝集してHEAナノ粒子化することが期待される。
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研究実績の概要 |
フラッシュランプアニール法での高エントロピー合金ナノ粒子の合成に挑戦した。遷移金属と貴金属、5種類ずつを選び、それぞれのイオンを担体に担持してフラッシュランプアニールを行った。このとき、アニール効率をあげるために、キセノンランプの波長を吸収しやすい担体を用い、担体粉末を設置する基板にシリコンを使用し、照射したところ、一定のエネルギ量を与えた場合に、ナノ粒子が生成した。遷移金属の場合には、固溶体合金は得られなかった。得られた貴金属ナノ粒子についてXRDで詳細に検証したところ、得られたピークはブロードで結晶子サイズがシングルナノレベルであることが示唆され、さらにどの単一金属ピークとも合致していなかった。このことは固溶体として各元素が一つの粒子の中に入り、合金化していることを強く示唆していた。他の担体でも同様に挑戦したところ、イオンの吸着が難しいからか合金化がまだできてはいない。また、得られたナノ粒子について、原子分解走査透過型電子顕微鏡で観察をしたところ、1つの粒子に5種類の金属がほぼ等モル量含まれていることがEDS元素分析およびそのマッピング像から明らかとなった。フラッシュランプアニールでは、マイクロ秒オーダーの光照射時に金属イオンが同時還元され、非平衡的に凝集し固溶体合金ナノ粒子が得られるものと考えられる。また、高分解電顕観察では、カーボンが粒子を覆っている様子は見受けられず、カーボンを短時間加熱することで得るナノ粒子と異なり、触媒に適用しやすい可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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