研究領域 | 宇宙観測検出器と量子ビームの出会い。新たな応用への架け橋。 |
研究課題/領域番号 |
21H00159
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 智樹 東北大学, 理学研究科, 教授 (20260721)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | はやぶさ2 / 小惑星 / ミュオン / C型小惑星 / Ryugu |
研究開始時の研究の概要 |
小惑星探査機はやぶさ2は、炭素質(C型)小惑星リュウグウの天体表面から岩石サンプルを採集した。本研究の目的は、負ミュオン非破壊元素分析をリュウグウ回収サンプルに適用し、非破壊、かつ、高精度で炭素濃度を測定することである。炭素濃度はC型小惑星を特徴づける基本量であり、原始太陽系星雲におけるリュウグウの形成位置の推定、有機物の存在度の推定に利用される。
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研究実績の概要 |
小惑星探査機はやぶさ2が回収したCbタイプ小惑星リュウグウの1~8mmサイズの個体粒子10試料に対し,東海村J-PARCのミュオン施設において,ミュオン照射による元素分析を行った.その結果,炭素,窒素,酸素,マグネシウム,ケイ素,硫黄,鉄などの元素の存在度を求めることができた.これらの元素のSiで規格化した元素比は,CIコンドライトの元素比と酸素を除き,ほぼ一致したことから,リュウグウサンプルは太陽系で最も始原的な元素組成を持つ物質であることが分かった.一方,酸素の存在度はCIコンドライト(Orgueil隕石)と比較して,~25%低く,このことは,CIコンドライトが地球に落下後に地球の水分や酸素を取り込んだためと推察される.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
小惑星リュウグウの分析においいては,当初の計画では炭素の存在度を求めることが目標であったら,実際の分析では装置のバックグラウンドを有意に下げることができ,かつ,リュウグウのサンプル量も予想を超えて確保できたことから,炭素以外の多くの元素の存在度を求めることができたため.
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今後の研究の推進方策 |
来年度も引き続き,今回の実験で得られたデータの詳細な解析を進めて,より多くの元素の存在度を推定する.また,酸素については,局所同位体比分析を行い,リュウグウに含まれる酸素からリュウグウ形成に関する制約を行うことを目標にする.
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