研究領域 | 宇宙観測検出器と量子ビームの出会い。新たな応用への架け橋。 |
研究課題/領域番号 |
21H00167
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白鳥 昂太郎 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (70610294)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | リングイメージングチェレンコフ検出器 / MPPC / 荷電粒子識別技術 / コーン型集光器 / 光検出器 / ハドロンビーム / 高運動量粒子識別 / リングイメージチェレンコフ検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
J-PARCハドロン実験施設で使用できる高運動量二次粒子ビームは世界的にユニークであり、特徴あるハドロンやハイパー核の研究を推進できる。本研究では、反応で生成する高運動量粒子の識別を行うためのリングイメージチェレンコフ検出器(RICH)を開発する。散乱粒子の広い運動量領域を測定するため、チェレンコフ輻射体としてエアロゲルとガスを使用したハイブリッド型のRICHを開発する。光センサーにはMPPCを使用し、小さい受光面積を補う集光装置を開発し、RICHとしては新しい検出器構成要素の利用を実現する。各種検出器要素を開発し、RICH実証機によって粒子識別性能の実証試験を行い、検出器技術を完成する。
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研究実績の概要 |
高運動量ハドロンビーム反応から生成される高運動量粒子識別を行うためのリングイメージングチェレンコフ検出器(RICH)の開発を遂行した。測定器技術の確立のため製作した実証機では、チェレンコフ輻射体としてエアロゲル、光センサーにはMicro Pixel Photon Counter (MPPC)を使用し、MPPCの小さい受光面積を補うコーン型の集光器を開発し、RICHとしては新しい検出器構成要素の利用を実現した。コーン型の集光器と高透明度のシリカエアロゲル(屈折率1.04)や球面反射鏡(曲率半径3 m)の検出器要素を組み合わせた実証機の実証実験を、東北大学電子光理学研究センターにおいて実施した。実証実験では、800 MeVの陽電子ビームをシリカエアロゲルに照射した際に発生するチェレンコフ光を球面反射鏡にて、光センサーを並べた検出面に集光して、チェレンコフ光が発生する時の入射粒子に沿った角度であるチェレンコフ角の測定を行い、この角度分解能から実証機の性能評価を行った。測定では当初の予想よりもMPPCの暗電流の影響が大きいことが分かったが、解析方法を工夫することでRICH検出器実機に必要な角度分解能を得ることができた。コーン型の集光器の性能評価も同時に実施し、概ね想定した性能が得られていることが分かったため、RICH検出器実機の製作へ向けてコーン型の集光器を大量製作するための治具の製作を行った。実証機の実証実験の結果を踏まえたRICH検出器実機を模したシミュレーションを行うことで、高運動量ハドロンビーム反応を用いた実験においても問題無く粒子識別を行えることが分かった。RICH実証機におけるチェレンコフリングイメージのチェレンコフ角の測定精度やコーン型の集光器の性能を実証実験での評価を通じて、リングイメージングチェレンコフ検出器の測定器技術を確立することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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