研究領域 | 宇宙観測検出器と量子ビームの出会い。新たな応用への架け橋。 |
研究課題/領域番号 |
21H00172
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
神田 聡太郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (10800485)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | ミュオン / ミュオン原子 / エキゾチック原子 / X線分光 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、ミュオン原子におけるパリティ非保存遷移を利用して標準模型を精密に検証すると同時に新たな物理を探索することである。そのために、ミュオン原子の2S-1S一光子遷移に伴って放出される光子の角度異方性を測定する。実験成立の鍵となるのは準安定2S状態のミュオン原子を効率よく得ることであり、その生成条件を最適化するためにミュオン原子のカスケード脱励起過程をBayes推定で解析する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、ミュオン原子におけるパリティ非保存効果の観測を目指してミュオン原子の分光法および最適な標的条件を確立することである。そのために低圧の気体標的とミュオンX線および崩壊電子を検出するカロリメーターを組み合わせたミュオンスピン分光システムを開発し、J-PARC MLF MUSEにおいてパルス負ミュオンビームを用いた実験を実施した。当該年度は計画の最終年度にあたり、主に以下のような成果が得られた。 (1)ミュオンのスピン偏極を保ったまま準安定状態のミュオン原子を得る手法として、飛行中放射捕獲(ARC)反応を利用する可能性を検討した。カロリメーターを多層化することで高エネルギーのガンマ線を検出可能な構成とし、クリプトン気体を標的としたARC反応の探索実験を行った。標的および検出器システムは期待通りに動作し、データ解析が進行中である。 (2)ミュオンスピン分光のテスト実験で得られた知見を活かして、ミュオン原子の生成および反応素過程を理解するための新たな実験計画を立案した。初年度に開発した気体標的システムを拡張し、これまでの測定よりも背景事象を抑制した環境で負ミュオンの減速過程や生成後の運動を観察するセットアップを構築した。また、カロリメーターユニットを増産し、検出器立体角を向上させた。 (3)ミュオン原子が周辺分子から受ける電子供与およびCoulomb爆発によるミュオン原子の加速が分光実験に及ぼす影響を調べるためにCOLTRIMS法の適用可能性を検討した。結果を原子衝突学会において報告した。また、ミュオン原子およびイオンを計測するためのMCP検出器を試験し、実験に利用可能であることを確認した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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