研究領域 | マルチスケール精神病態の構成的理解 |
研究課題/領域番号 |
21H00209
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
水関 健司 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80344448)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 記憶 / 恐怖記憶 / 海馬 / 扁桃体 / 前頭前野 / レム睡眠 / ノンレム睡眠 / 発火頻度 / 恐怖条件付け / オシレーション / セル・アセンブリ / 同期活動 / sharp-wave ripples / 心的外傷後ストレス障害 |
研究開始時の研究の概要 |
恐怖条件付け学習を用いた恐怖記憶の形成と消去は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)とその治療のモデルとして広く研究されてきた。その結果、恐怖記憶の形成や消去には、扁桃体、腹側海馬、前頭前野など複数の領域が関わることがわかってきた。しかし、どのような脳領域間・神経細胞間の相互作用が恐怖記憶の獲得・固定・想起・消去に関わるのかは不明である。本研究は超多点計測を適用し、扁桃体、腹側海馬、前頭前野からそれぞれ約100個の神経細胞の活動を恐怖記憶の形成前から消去後まで連続して記録し、恐怖記憶の獲得・固定・想起・消去の基盤となる神経ネットワークの時間的・空間的ダイナミクスの全貌を明らかにする。
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研究実績の概要 |
恐怖条件付けによる恐怖記憶は、心的外傷後ストレス障害のモデルとして研究され、扁桃体・前頭前野・腹側海馬などの領域が関わることが明らかとなった。しかし、どのような脳領域間・神経細胞間のネットワークダイナミクスが恐怖記憶の獲得・固定・想起・消去の一連の過程に関わるのかは未だに不明である。本研究は多脳領域同時・大規模電気生理学計測を開発し、恐怖記憶の形成前から消去後まで連続して、扁桃体・前頭前野・腹側海馬からそれぞれ約100個の神経細胞の活動を記録した。得られたデータを数理的に解析し、記憶の形成時や想起時に、恐怖を表現する神経細胞群を同定した。次に、それらの細胞群が記憶の定着に重要な睡眠時にどのように活動するかを調べた。その結果、海馬・扁桃体・前頭前野において、多くの細胞がレム睡眠中またはノンレム睡眠中に有意に活動が亢進すること、レム睡眠中に活動が亢進する細胞とノンレム睡眠中に活動が亢進する細胞では、記憶の形成時と想起時の反応や、海馬・扁桃体・前頭前野における高周波の脳波による活動の変調に有意な差があることを見出した。これらの成果は、記憶の定着に重要な睡眠中の活動と記憶情報の表現様式との相関を示唆するものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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