研究領域 | マルチスケール精神病態の構成的理解 |
研究課題/領域番号 |
21H00212
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高田 則雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50415212)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ドーパミン / 光ファイバー測光装置 / 強化学習 / マウス / fMRI / 覚醒剤 / 蛍光観察 / GRAB |
研究開始時の研究の概要 |
精神刺激薬は濃度依存的に特徴的な行動を誘発する。実際に精神刺激薬投与後の行動だけから、投与した薬剤の種類や濃度を推定した報告がある(Nature Neurosci, 23(11)1433-43, 2020)。同一の薬剤が異なる病態を生じさせる仕組みは何か?本研究では覚醒剤投与時の脳内ドーパミン動態を主軸として、ドーパミン分子の動態と全脳回路活動、行動との関係性を解明する。覚醒剤の病態生理を、複数の階層(分子・回路・行動)同士の関係性の破綻として理解する試みである。
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研究実績の概要 |
精神刺激薬は濃度依存的に定型的な異常行動を誘発する。たとえば低用量の覚醒剤を急性投与するとマウスは走り回るが(移所運動量の増加)、高用量では1か所に留まって舐める、嗅ぐなどを強迫的に繰り返す(常同行動)。同一の薬剤が異なる病態を生じる仕組みは何か?覚醒剤は線条体のドーパミン(DA)濃度を上昇させる。申請者は独自に開発した「光ファイバー測光装置」を活用してマウス線条体の細胞外DA濃度の計測に成功した。線条体のDA動態が動物行動に及ぼす作用をまず理解するため、レバー押し課題最中のマウスの線条体 DA濃度を蛍光観察した。その結果、レバーを押した後に得られる報酬への期待が大きいほど、報酬を得られなかった場合の線条体におけるDA濃度の低下幅が大きいことを実証し、ガッカリを表現する脳内機構として提案した(European Journal of Neuroscience 2023 DOI:10.1111/ejn.15945)。さらにこの系を活用し、覚醒剤が行動変容へ及ぼす計算論的役割を強化学習モデルを用いて検証している(論文執筆中)。これらと並行して、マウスのfMRI撮像最中にDA濃度を蛍光観察する系を構築済みであり、全脳活動とDA動態との同時計測に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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