研究領域 | 配偶子インテグリティの構築 |
研究課題/領域番号 |
21H00226
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
丹羽 隆介 筑波大学, 生存ダイナミクス研究センター, 教授 (60507945)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ホルモン / 神経伝達物質 / 生殖幹細胞 / ショウジョウバエ |
研究開始時の研究の概要 |
動物の卵が質と量の両面において安定的に供給されるためには、卵の大本となるメス生殖幹細胞の適切な増殖と維持が鍵である。キイロショウジョウバエを用いた私たちのこれまでの研究から、メス生殖幹細胞の増殖には、腸や脳神経系に由来する複数のホルモンや神経伝達物質が重要であることが分かっている。本研究で我々は、こうした先行研究の知見をさらに深く理解するために、これらのホルモンや神経伝達物質がどのように作用し、卵の適切な増殖と質を保つことにいかに貢献しているのかを追究する。
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研究実績の概要 |
代表者は、ショウジョウバエのメス生殖幹細胞(fGSC)に注目し、(1)液性因子によるfGSC増殖制御の研究、(2)食餌糖依存的な生殖幹細胞増殖のメカニズムの追究、および(3)fGSCクオリティマーカーの同定と活用、の3点の研究に取り組んだ。(3)については残念ながら有意な進捗を得ることが出来なかったが、(1)と(2)については以下の成果を得た。
(1)液性因子によるfGSC増殖制御の研究:2種類の神経ペプチド(本文書ではペプチドAおよびペプチドBと呼称) が fGSC 増殖に及ぼす役割を追究した。いずれも、脳神経細胞から分泌されて卵巣にて受容されること、また卵巣内のある種の体細胞での受容体を介したシグナリングがニッチシグナルに影響を与えることを見出した。一方で、ペプチドA は fGSC 増殖の抑制に効果を持つが、ペプチドB は交尾に伴う fGSC 増殖に作用し、2つのペプチドで異なる作用を持つことを明らかにした。一連の成果の公表に向けた論文執筆を開始している。
(2)食餌糖依存的な生殖幹細胞増殖のメカニズムの追究:fGSC ニッチに作用する神経ペプチドであるニューロペプチドF(NPF)について、交尾依存的な腸内分泌細胞からのNPF分泌とfGSCの増殖に、餌に由来する糖の中でもフルクトース(果糖)が選択的に影響を与えることを解明した。この際、腸内分泌細胞に存在するフルクトース(果糖)に対する味覚受容体が、餌中の糖から変換される代謝糖を感知することでNPFの分泌を促した。一方で、食餌からの糖の摂取量が不十分だと、fGSCの増殖および造卵は活性化されなかった。一連の成果をScience Advances誌にて発表した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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