研究領域 | 遺伝子制御の基盤となるクロマチンポテンシャル |
研究課題/領域番号 |
21H00241
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山本 哲也 北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 特任准教授 (40610027)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 転写 / 核内構造体 / arcRNA / RNA結合タンパク質 / 多相構造 / 非相分離型凝集体 / 相分離 / ヒストン修飾 / クロマチン / 非コードRNA / エンハンサ / eRNA / 海島構造 / 転写ダイナミクス / 核小体 / 核ストレス体 / ヒストンアセチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒストンの修飾状態やクロマチンの凝集状態は、転写制御に重要な役割を果たす。ヒストンのアセチル化が転写開始から伸長への移行を加速することが計画研究の木村班によって、非コードRNAが凝集体を形成し、ヌクレオソームを不安定化することによって遺伝子を活性化することが計画研究の斎藤班によって実験的に示されている。本研究では、アセチル化したヒストンと非コードRNAによる転写活性化に焦点を絞り、アセチル化したクロマチンと非コードRNA(および、結合タンパク質)が凝集体を形成することに注目し、相分離凝集体形成による転写活性化の物理を理論的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
前年度の研究では、核小体の多相構造のモデルを構築したが、パラメータのモデル値を使った定性的な解析にとどまっていた。Pre-rRNAやFBLの高分子物性値を評価した実験はまだほとんどないが、これまで行われてきた実験を参考にして可能な限りの見積もりを行った。核内のFBL濃度が比較的低いため、前年度想定していたのとは異なるレジームであることが分かった。このレジームでは、FBL-FBL相互作用パラメータを大きくすると、相転移が起こる相互作用パラメータ付近でFBLの濃度が小さな値から大きな値にジャンプし、それに伴い、FC表面のpre-rRNAが膨潤することが特徴である。このレジームについて再度数値計算と極限解析を行うことによって、1. FCの半径とDFCの厚さが同じくらいであることと、2. FCの半径が転写レートの-1/2乗に比例することを示した。結果1はこれまで行われてきた核小体の多相構造を調べる実験とコンシステントである。結果2の-1/2乗という数字は、(レジームが同じである限り)パラメータによらない普遍量であるので、理論を実験的に検証するために良く測定される量である。そこで、公募研究の山崎講師に、FCの大きさとrRNAの転写量の定量的な測定を行っていただいた。その結果、上記の結果2が実験とコンシステントであることが分かった。本研究の結果は、bioRxivにアップロードされている(doi: 10.1101/2021.09.09.459702)。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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