研究領域 | ケモテクノロジーが拓くユビキチンニューフロンティア |
研究課題/領域番号 |
21H00283
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
佐藤 裕介 鳥取大学, 工学研究科, 講師 (50568061)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | ユビキチン / ユビキチン鎖 / X線結晶構造解析 / プロテアーゼ / 半合成 / タンパク質分解 / プロテアソーム |
研究開始時の研究の概要 |
ユビキチン(Ub)は翻訳後修飾因子として機能し、基質タンパク質に存在するリジン残基のアミノ基と結合する事で多様な細胞機能を制御する。さらに、Ub自身もUb化修飾を受ける残基が8種類存在するため、Ub同士が繋がったUb鎖が合成される。これまで一種類の残基で繋がったUb鎖についての研究は進んでいるが、Ub鎖が途中で分岐したもの(分岐鎖)については、その重要性は報告されつつあるものの、未解明な点は多い。本研究では、酵素反応に加えて化学的手法を適用して分岐鎖を大量に合成し、分岐鎖特異性を有するタンパク質との複合体として立体構造を決定することで、分岐鎖の認識メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
ユビキチン化は翻訳後修飾の一つで、基質タンパク質に存在するリジン残基のアミノ基とユビキチンのC末端が共有結合を形成する事で、多様な細胞機能を制御する。さらに、ユビキチン自身に存在する7つのリジン残基に加えてN末端のアミノ基がユビキチン化修飾を受けることで、数珠つなぎになったUb鎖が合成される。さらに、細胞内ではユビキチン鎖が途中で分岐したもの(分岐鎖)も合成され、機能している事がわかってきた。本研究では、酵素反応に加えて化学的手法を駆使して分岐鎖を大量に合成する手法を確立し、X線結晶構造解析により分岐鎖特異的に認識する酵素と分岐鎖との複合体の立体構造を決定することで、分岐鎖の認識メカニズムを原子レベルで解明する事を目的とする。 昨年度は酵素反応によりK6/K48およびK48/K63分岐鎖を高純度で効率よく合成する方法を確立した。さらに、脱ユビキチン化酵素UCH37-RPN13複合体による分岐鎖特異的な切断活性を確認した。今年度は、酵素反応以外による分岐鎖合成方法として、ジスルフィド結合法を用いた分岐鎖の合成を試みた。この方法では酵素反応では合成が難しい分岐鎖も合成できるが、収率が不十分であったため、今後の条件検討が必要である。一方、UCH37-RPN13とK6/K48分岐鎖との複合体の結晶化に向けて、UCH37-RPN13の精製方法を見直した結果、より効率よく複合体を調製することに成功した。しかし、得られた試料を用いて多くの結晶化条件を探索したが、結晶化には至らなかった。この原因の一つとして、UCH37-RPN13と分岐鎖との結合親和性が十分強くない可能性が考えられる。今後は、架橋剤による複合体の安定化などの手法を用いて、結晶化を目指す。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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