研究領域 | ケモテクノロジーが拓くユビキチンニューフロンティア |
研究課題/領域番号 |
21H00295
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
渡邉 信元 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 嘱託職員 (90221689)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ユビキチン化 / 小分子探索 / タンパク質分解 / タンパク質間相互作用 / タンパク質リン酸化 / Fボックスタンパク質 / 蛍光タンパク質 / ユビキチン |
研究開始時の研究の概要 |
β-TrCP(β-Transducin repeat Containing Protein)は、SCF型E3ユビキチン化酵素の基質認識サブユニットF-BOXタンパク質のひとつである。本研究計画では、β-TrCPの基質への結合に拮抗する小分子リガンドを見出し、標的タンパク質をプロテアソーム依存分解させるシステムを構築する研究を提案する。分解させたいタンパク質として、白血病の原因遺伝子産物Bcr-Abl、その特異的リガンドとしてGleevec (imatinib)を選び、β-TrCPリガンドとの結合キメラ化合物を合成し、ユビキチン化を利用した細胞内タンパク質分解誘導系の有効性を証明する。
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研究実績の概要 |
これまでの研究で得られたβ-TrCP阻害物質について、その類縁体の解析を進めた。試験管内のリン酸化ペプチドへの結合、ユビキチン化活性に対する影響をみるふたつのアッセイによって絞り込んだ物質が細胞内で機能できる事を、β-TrCP複合体によるユビキチン化を介した細胞でのβカテニンの分解、IκBの分解への影響を解析することで行った。これらの解析によりさらに強い結合能を有する小分子を3種取得した。しかしながらその阻害活性は期待ほど強くはなくPROTAC化合物の合成に進めるには不十分であると判断した。化合物のβ-TrCPとの相互作用をin silico解析を行い、化合物とβ-TrCPの間の水素結合形成が阻害活性に重要であることを見出した。これらについての論文発表を行うことを進め投稿中である。 一方、その過剰発現ががん化およびがん細胞の増殖維持を誘導することが知られる c-Mycがん遺伝子に着目し、そのユビキチン化依存分解誘導系の構築も目指した。具体的にはすでに構築しているc-Myc活性を細胞内で解析できる系を用い、細胞内でc-Myc活性を阻害出来る物質探索を継続した。これまでの化合物ライブラリーおよび微生物二次代謝物の解析ですでにいくつかのヒット化合物を得ていたが、これらの中から、antimycin Aがc-Mycのユビキチン化依存分解を誘導することを見出した。また活性のある微生物二次代謝物からの活性物質精製も進めss49という物質もc-Mycのユビキチン化依存分解を誘導することを見出した。どちらの物質もミトコンドリアの酵素を阻害することで障害を与え活性酸素種(ROS)を発生させ、ROSがc-Mycをリン酸化する酵素であるGSK3を活性化することでc-Mycのユビキチン化依存分解を誘導することを見出した。これらについても論文発表を行うことを進め投稿中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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