研究領域 | 時間生成学―時を生み出すこころの仕組み |
研究課題/領域番号 |
21H00310
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2022) 京都大学 (2021) |
研究代表者 |
水田 恒太郎 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (60632891)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 時間 / 海馬 / セルアセンブリ / 二光子イメージング / バーチャルリアリティ / 記憶・海馬 / バーチャルリアリティー / カルシウムイメージング / 時間表現 |
研究開始時の研究の概要 |
報酬地点で回数がランダムに設定された仮想現実空間を探索するマウスの海馬神経細胞の活動を2光子カルシウムイメージングで観察し、報酬終了の時間を表現する事象終了細胞(Time-up cells)の特徴および機能的役割を明らかにする。具体的には、以下の実験を行う。 1.Time-up cellのセルアセンブリの形成過程を調べる。 2.Time-up cellへのセロトニン細胞の関与を光遺伝学的手法により調べる。 3.Time-up cellを光遺伝学的手法により抑制し、他の細胞の活動や行動への影響を調べ、機能的役割を明らかにする。
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研究実績の概要 |
海馬には時間事象に従って時系列に活動を示す細胞群が存在する。これは時間細胞と呼ばれ、ある決まった長さの時間事象に対し、数秒単位で時間生成を行う事が知られている。しかし、出来事には決まった時間ばかりではなく、さまざまな時間のもののほうが多く、そういった事象時間がどのように脳で表現されているかは分からない。我々は、海馬に、事象の終了後に時間特異的に活動する細胞群(セルアセンブリ)を発見し、事象終了細胞と名付けた。本研究は、事象終了細胞のセルアセンブリが時間生成にどんな機能的役割の解明を目指す。 本年度は、仮想直線路にある報酬地点に着くとすぐに一定の回数の報酬(水)が得られる課題と報酬の回数をランダムにする課題を行うマウスの海馬の神経活動を、2光子カルシウムイメージング記録した。報酬地点において報酬の回数を10回に固定した時、その報酬事象が終わる時に活動する事象終了細胞と報酬事象を時系列に示す時間細胞を同定した。事象終了細胞はすぐに形成される一方で、時間細胞は学習と共に徐々に増えた。さらに、事象終了細胞の活動は継続して安定した活動を行なっていた。従って、海馬での事象時間の長さを決定するのには事象終了細胞の活動が重要であることが示唆された。 さらに、報酬の事象に関連した時間細胞や報酬事象細胞の活動が報酬場所と関連するか知るために場所細胞との活動を調べた。ある一部の時間細胞や報酬事象細胞は、仮想現実空間内探索中に場所をコードする場所細胞の一部の細胞群と、マウスが静止しているとき何度も同期発火した。報酬事象細胞と時間細胞による事象時間の表現は、文脈依存的な活動であることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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