古人骨新資料発見への取組と既出土人骨の資料化による南九州南西諸島域の人類史の解明

• 研究領域: ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明
• 研究課題/領域番号: 21H00351
• 研究種目: 新学術領域研究(研究領域提案型)
• 配分区分: 補助金
• 審査区分: 複合領域
• 研究機関: 鹿児島女子短期大学
• 研究代表者: 竹中 正巳 鹿児島女子短期大学, その他部局等, 教授 (70264439)
• 研究期間 (年度): 2021-04-01 – 2023-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2022年度)
• 配分額: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円); 2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
• キーワード: 古人骨 / 南九州 / 南西諸島 / 発掘調査 / 年代測定 / 成川遺跡 / イクサィヨー洞穴遺跡 / 湾屋川原遺跡 / 沖永良部島 / 奄美群島 / 人類史

研究開始時の研究の概要

新たな発掘調査を行い、また既出土古人骨のC14年代測定による研究資料化とを行うことによって、南九州から奄美群島にかけての地域の古人骨資料の空白時期を埋めることを目指す。これらの作業で得られた古人骨資料も加え、この地域の古人骨の形質・文化・生活・風習等について検討を行う。人骨の形態だけではなく、遺伝子や考古学の研究成果も加え、南九州から奄美群島にかけての地域の人類史について総合的に考察を行う。

研究実績の概要

2021年に続き、南九州南西諸島の地域において、古人骨資料の時代的・地域的空白を埋めるために指宿市の成川遺跡（弥生～古墳時代）、沖永良部島知名町のイクサイヨー洞穴遺跡および徳之島湾屋地区岩陰の発掘調査を行った。下記のとおり、新たな古人骨等が出土した。
◎成川遺跡2022年調査の成果（202年8～9 月実施）：・新たに1基の墓（土壙墓）を検出。・下層の墓が検出されたレベルには弥生中期から後期の土器の出土。・墓は重層的に造られた。・2022-1号墓人骨の保存状態は悪くはない
◎イクサイヨー洞穴遺跡2022年調査の成果（2022年4～5月、12月実施）：貝製品（貝輪ほか）、土器片、人骨片、焼人骨片、抜歯下顎が出土。・2トレンチで、石棺を確認。
◎湾屋川原遺跡の発掘調査の成果（2022年11月、2023年1月実施）：曽畑式土器の包含層中から火葬人骨片を検出。さらに、間層をはさんで、下に爪形文土器の包含層を確認。
◎成川遺跡から出土した人骨についてC14年代測定を行ったが、値は得られなかった。。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] 成川遺跡第4次2022年発掘調査速報 (2023)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・大西智和・鐘ヶ江賢二・中村直子・松﨑大嗣・中摩浩太郎・新垣匠
  • 雑誌名: 鹿児島女子短期大学紀要 巻: 60 ページ: 7-11
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 南九州市小坂ノ上遺跡の蔵骨器内火葬骨 (2023)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・宮城幸也
  • 雑誌名: 鹿児島女子短期大学附属南九州地域科学研究所所報 巻: 39 ページ: 23-24
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 沖永良部島イクサイヨー洞穴遺跡2021年度発掘調査速報 (2023)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・大西智和・鐘ヶ江賢二・宮城幸也
  • 雑誌名: 鹿児島国際大学ミュージアム調査研究報告 巻: 20 ページ: 19-22
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 種子島小浜遺跡2004-2号墓発掘調査報告 (2023)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・鐘ヶ江賢二・中村直子・新里貴之・大西智和・沖田純一郎
  • 雑誌名: 鹿児島国際大学ミュージアム調査研究報告 巻: 20 ページ: 23-33
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 屋鈍遺跡（2018年調査）で出土した脊椎動物遺体の概要 (2023)
  • 著者名/発表者名: 樋泉岳二・竹中正巳
  • 雑誌名: 鹿児島国際大学ミュージアム調査研究報告 巻: 20 ページ: 15-17
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 屋鈍遺跡で得られた貝類遺体 (2023)
  • 著者名/発表者名: 黒住耐二・鐘ヶ江賢二・竹中正巳
  • 雑誌名: 鹿児島国際大学ミュージアム調査研究報告 巻: 20 ページ: 1-14
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] Ancient genomes from the last three millennia support multiple human dispersals into Wallacea (2022)
  • 著者名/発表者名: Oliveira,S. K. Nagele, S. Carlhoff, I. Pugach, T. Koesbardiati, A. Hubner, M. Meyer, A. A. Oktaviana, M. Takenaka, C. Katagiri, D. B. Murti, R. S. Putri, Mahirta, F. Petchey, T. Higham, C. F. W. Higham, S.O’Connor, S. Hawkins, R. Kinaston, P. Bellwood, R. Ono, A. Powell, J. Krause, C. Posth, M. Stoneking.
  • 雑誌名: Nature Ecology and Evolution 巻: 6 号: 7 ページ: 1024-1034
  • DOI: 10.1038/s41559-022-01775-2
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] 成川遺跡第4次2021年発掘調査速報 (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・大西智和・鐘ヶ江賢二・中村直子・松﨑大嗣・中摩浩太郎・新垣匠
  • 雑誌名: 鹿児島女子短期大学紀要 巻: 59 ページ: 5-9
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 沖永良部島サクダマタ古墓群7号墓出土人骨の放射性炭素年代測定 (2022)
  • 著者名/発表者名: 宮城幸也・竹中正巳
  • 雑誌名: 鹿児島女子短期大学附属南九州地域科学研究所所報 巻: 38 ページ: 29-32
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 奄美大島屋鈍遺跡発掘調査報告 (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・鐘ヶ江賢二・大西智和
  • 雑誌名: 鹿児島国際大学ミュージアム調査研究報告 巻: 19 ページ: 17-32
• [雑誌論文] 沖永良部島イクサイヨー洞穴遺跡2021年度発掘調査速報 (2022)
  • 著者名/発表者名: 中正巳・大西智和・鐘ヶ江賢二・宮城幸也
  • 雑誌名: 鹿児島国際大学ミュージアム調査研究報告 巻: 19 ページ: 13-16
• [雑誌論文] 原田古墳群3号地下式横穴墓出土の人骨 (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳
  • 雑誌名: 志布志市埋蔵文化財調査報告書 巻: 15（第2分冊） ページ: 48-49
• [雑誌論文] サクダマタ古墓群試掘調査速報 (2021)
  • 著者名/発表者名: 宮城幸也・竹中正巳
  • 雑誌名: 廣友会誌 巻: 37 ページ: 19-22
• [雑誌論文] 鹿児島県西之表市田之脇遺跡出土人骨の年代学的調査 (2021)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・坂本稔・瀧上舞
  • 雑誌名: 国立歴史民俗博物館研究報告 巻: 229 ページ: 153-159
  • 査読あり
• [雑誌論文] 鹿児島県鹿屋市に所在する地下式横穴墓から出土した人骨の年代学的調査 立小野堀遺跡・町田堀遺跡 (2021)
  • 著者名/発表者名: 篠田謙一・神澤秀明・角田恒雄・安達登・竹中正巳
  • 雑誌名: 国立歴史民俗博物館研究報告 巻: 229 ページ: 161-167
  • 査読あり
• [雑誌論文] 鹿児島県西之表市小浜遺跡出土人骨の年代学的調査 (2021)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・坂本稔・瀧上舞
  • 雑誌名: 国立歴史民俗博物館研究報告 巻: 229 ページ: 169-173
  • 査読あり
• [雑誌論文] 鹿児島県西之表市小浜遺跡出土中世人骨のミトコンドリアDNA分析 (2021)
  • 著者名/発表者名: 篠田謙一・神澤秀明・角田恒雄・安達登・竹中正巳
  • 雑誌名: 国立歴史民俗博物館研究報告 巻: 229 ページ: 175-181
  • 査読あり
• [雑誌論文] 鹿児島県南九州市高取遺跡出土人骨の年代学的調査 (2021)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・坂本稔・瀧上舞
  • 雑誌名: 国立歴史民俗博物館研究報告 巻: 229 ページ: 183-187
  • 査読あり
• [学会発表] 沖永良部島イクサィヨー洞穴遺跡発掘調査速報 (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・大西智和・鐘ヶ江賢二・宮城幸也
  • 学会等名: 第76回日本人類学会大会
• [学会発表] 成川遺跡 (2021)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳
  • 学会等名: 令和3年度鹿児島県考古学会総会・研究発表会.
• [学会発表] 指宿市成川遺跡2021年発掘調査の概要 (2021)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳・大西智和・鐘ヶ江賢二・中村直子・松﨑大嗣・中摩浩太郎・新垣匠
  • 学会等名: 第75回日本人類学会大会
• [学会発表] 出土人骨に基づくグアム島Haputo遺跡の埋葬復元 (2021)
  • 著者名/発表者名: 竹中正巳
  • 学会等名: 国立民族学博物館共同研究「島世界における葬送の人類学－東南アジア・東アジア・オセアニアの時空間比較」2021年度第2回研究発表会