研究領域 | 植物の力学的最適化戦略に基づくサステナブル構造システムの基盤創成 |
研究課題/領域番号 |
21H00362
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
島 弘幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40312392)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 植物模倣科学 / 力学的安定性 / タケ / イネ / フキ / 中空円筒 / シェル理論 / 断面特性 / 植物力学 / 構造安定性 / 機能構造 |
研究開始時の研究の概要 |
多数の種にわたるタケ形態の実測データをもとに、タケ稈の力学特性を決定する断面諸量を算出し、植物生理機能との相関関係の有無を精査する。これらの結果から、タケの構造安定性を記述するための力学理論を独自に構築する。さらに、中空茎植物であるイネとフキについて、茎断面の機能形態と茎全体の構造安定性との相関関係を考察する。
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研究実績の概要 |
中空の茎や葉柄をもつ植物は、イネ科・キク科・シソ科(オドリコソウ)などに多く見られる。これら多くの植物は、生育環境に応じた最適な断面形状(円形・多角形など)を選ぶことで、最も影響のある力学的負荷(横風・茎の自重・花弁の重みなど)への耐性を高めていると推察される。こうした機能構造の合理性を理論的に定式化することを目的として、最終年度は特にキク科に属するフキの断面特性を調査した。具体的には、入手が容易な市販のアキタブキおよび北海道足寄地方の固有種であるラワンブキ(=高さ3メートルに成長する特異なフキの一種)に対して、その形態測定と力学試験を行った。フォーステスター(MCT2150)を用いた力学試験にあたっては、フキ個体を表皮・維管束・細胞質の3種類に分離し、各材料の応力歪み曲線を導出することで、フキの断面剛性の評価を行った。その結果、フキの表皮には最も力学負荷の高い箇所に剛性の高いリブが配置されていること、フキの維管束は延性に優れていること、フキの細胞質は膨圧増加によって個体の安定性に寄与していること、などがわかった。また、イネの構造安定性についても、秋田県立大学と共同で行った風洞実験により、荷重下におけるイネ稈の倒伏耐性を評価するための定量的指標を提案することができた。さらに、成長応力が引き起こす表面破断に起因するマスクメロン表皮の網目模様について、その幾何学的性質を破壊力学の視点から解析した結果、果皮断片の面積の確率分布がメロン個体の種類や大きさによらない普遍曲線に従うことを初めて明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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