研究領域 | 植物の力学的最適化戦略に基づくサステナブル構造システムの基盤創成 |
研究課題/領域番号 |
21H00370
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
本瀬 宏康 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (70342863)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 形態形成 / 成長極性 / 姿勢 / メカニカルシグナル / 張力応答 / メカニカルフィードバック / 微小管 / ゆらぎ / 成長方向 / 姿勢制御 / キナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
生物の形作りでは、器官や組織の形が、刻一刻と複雑に変化していきます。このような形の変化は、多様な形態を生み出すのに必要ですが、異常な変形やサイズの変動が生じやすい危険性をはらんでいます。そこで、体の各部位の位置をモニターし、全体の形にフィードバックする仕組みが必要となります。植物では、形態形成によって発生する張力がシグナルとなり、全体の形にフィードバックされますが、その機構はわかっていません。本研究では、張力に応答して局在を変化させるユニークな性質を持つタンパク質を用いて、張力応答を可視化し、その仕組みを明らかにします。
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研究実績の概要 |
本研究では、張力応答を抑制し、植物の成長方向と姿勢を整えるシロイヌナズナNIMA関連キナーゼ6(NEK6)をモデル系として、張力応答の可視化とメカニズムの解明を目指した。 1)NEK6を用いた張力応答のイメージング: NEK6-GFPと微小管全体をラベルするmCherry-TUB6を発現する2重ラベル株を用いて、花茎・めしべ・種子において、張力応答をイメージングした。取得した画像からNEK6と微小管の配向を定量化するため、画像解析を行った。花茎は円柱形の法則がほぼ適用でき、長軸に垂直な胴回り方向の張力が、長軸方向の張力の約2倍と考えられていた。しかし、分裂が盛んな花茎先端部では微小管の配向にばらつきがあり、必ずしも胴回り方向ではなくばらつきが見られた。一方、細胞伸長が盛んな基部側では、胚軸と同様に長軸方向に配向した。めしべや種子では、ほぼ胴回り方向に配向していた。従って、張力応答は細胞や組織・器官によってばらつきがあり、成長段階によってダイナミックに変化することで、光や重力などの環境刺激に柔軟に対応・応答できると考えられる。細胞除去実験や変異体の表現型解析もあわせて、研究のまとめを行った。 2)NEK6のドメイン解析と張力応答の解析: 変異や欠失を導入したNEK6-GFPの局在と張力応答を解析した。キナーゼ活性を消失したNEK6でも張力に応答することを明らかにした。また、微小管局在に必要なドメインを特定した。加えて、部分長NEK6-GFPが張力プローブとして使用できることが示された。これらのドメインに結合する因子の探索を進めた。 3)張力応答を制御する因子の解析:カタニンとNEK6の相反作用についての研究を進め、論文としてまとめた。また、NEK6と相互作用する因子の解析、NEK6の局在異常を示す変異体のスクリーニングを進めた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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