研究領域 | 発動分子科学:エネルギー変換が拓く自律的機能の設計 |
研究課題/領域番号 |
21H00385
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
細野 暢彦 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (00612160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 多孔性金属錯体 / 配位高分子 / 有機無機複合体 / 力学物性 / 多孔性配位高分子 / エネルギー変換 / 複合材料 / 吸着 / 高分子 / 包接 / ネットワーク構造 / 架橋高分子 / 多孔性材料 / 高分子複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
生体の組織には、化学エネルギーを効率的に力学エネルギーに変換する仕組みが存在する。このような自然界の力学機能発現には、動的な分子素子が活動するナノ空間が重要な役割を担っている。本研究では、ナノ空間を有する多孔性材料を利用し、筋肉の応答メカニズムを模倣した新しい発動分子システム・力学応答材料の実現に挑む。具体的には、多孔性金属錯体(Metal-Organic Framework: MOF)の細孔内への高分子鎖の吸着現象を利用し、吸着エネルギーを力学エネルギーへ変換し発動するシステムを実現する。
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研究実績の概要 |
本研究では、ナノ空間を有する多孔性材料を利用し、筋肉の応答メカニズムを模倣した新しい発動分子システム・力学応答材料の実現に向けて研究を行った。具体的には、多孔性金属錯体(Metal-Organic Framework: MOF)の細孔内への高分子鎖の吸着現象を利用し、MOFと高分子を分子レベルで複合化させ、吸着エネルギーを力学エネルギーへ変換する材料の合成に取り組んだ。本研究を通して、これまで下記の優れた研究成果を得ることができた。 1.これまで解明されていなかった高分子のMOFへの吸着メカニズムの熱力学的な理解が得られた。 2.高分子鎖をMOFのナノ細孔へ包接させ、更には貫通させることで、全く新しい構造を有する新規MOF/高分子複合体の合成に成功した。 3.本研究で得たMOF/高分子複合体の力学物性および熱物性を測定し、その特異な構造に由来した物性の出現を確認した。 本年度に実施した研究は、主に2および3の成果に結びついている。前年度までの研究においてMOFへの高分子吸着現象とそのメカニズムが明らかになったことにより、様々な新しい応用成果につながった。高分子鎖がMOF粒子を貫通した新規複合体を得ることに成功し、本研究の目的である力学応答材料の合成に成功した。得られた材料は特有の貫通構造に由来した熱物性および力学特性を示し、エネルギー変換材料としてのポテンシャルを示すことができた。本研究結果は現在論文投稿中である。また、MOF結晶へ高分子を導入することでMOFの圧力耐性が大きく改善される興味深い現象も発見し、一般に脆弱な結晶で取り扱いが難しいMOFの強度を向上させる新しい技術の開発に成功した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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