研究領域 | 発動分子科学:エネルギー変換が拓く自律的機能の設計 |
研究課題/領域番号 |
21H00391
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
村岡 貴博 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70509132)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 脂質二分子膜 / 膜変形 / 光応答性 / 物質輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
生体に倣うエネルギー変換分子システムの構築に向け、機械的動作により脂質二分子膜を変形する合成分子素子を開発し、物質輸送・濃度勾配形成システムの構築を行う。人工系においては、能動的な濃度勾配形成は未確立であり、その開拓はエネルギーを変換し、効率的に利用する技術につながる。光膜変形技術を基盤とし、生体分子のベシクル内部への輸送システムを構築することで、能動的な濃度勾配形成を実現する。
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研究実績の概要 |
本研究では、生体に倣うエネルギー変換分子システムの構築に向け、機械的動作により脂質二分子膜を変形する合成分子素子を開発し、物質輸送・濃度勾配形成システムの構築を行うことを目的とした。人工系ではほとんど例のない光膜陥入技術を基盤とし、生体分子のベシクル内部への輸送システムを構築することで、能動的な濃度勾配形成の実現を目指した。本研究において、リン脂質から構成される二分子膜内で開閉運動を行う独自の合成分子素子として、可視光応答アゾベンゼンを基盤とした両親媒性分子を開発した。この光応答性両親媒性分子は、安定に脂質二分子膜内へ挿入され、光応答性を示した。この光反応に応答して、膜変形が誘導されることを確認した。様々な条件検討の結果、この両親媒性分子を用いて、本研究で目的とした、ベシクル内部への光陥入型の膜変形を行うことにも成功した。この光応答性膜変形分子は、アンモニウム基から成るカチオン性末端を有する。この点を利用し、アニオン性物質との相互作用が期待された。検討の結果、アニオン性の表面電荷を有する生体高分子との膜表面での相互作用が確認された。これらの複合体に対して、可視光照射によって、結合した生体高分子をベシクル内部へ輸送することにもう成功し、光駆動膜陥入運動を利用した能動的物質輸送システムを構築することに成功した。取り込まれた生体高分子は、もとの活性を保持していたことから、一連の光プロセスでの輸送対象に対する悪影響は少ないと考えられる。光で駆動する輸送マシンとして、濃度勾配形成などのエネルギー変換発動素子としての応用が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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