研究領域 | 発動分子科学:エネルギー変換が拓く自律的機能の設計 |
研究課題/領域番号 |
21H00394
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小池 亮太郎 名古屋大学, 情報学研究科, 助教 (20381577)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 構造バイオインフォマティクス / データベース / 構造機能相関 / データベース解析 / 蛋白質構造機能相関 |
研究開始時の研究の概要 |
ATPアーゼはATPを分解することで生じるエネルギーを用いて,細胞内でさまざまな仕事を行っている.本研究ではATPアーゼがどのように仕事を実現しているのか,その分子メカニズム(構造変化)を調査する.ATPアーゼといっても細胞を変形させるものから,分子を輸送するものなど様々な種類が存在する.バイオインフォマティクスの技術を駆使し,蛋白質のデータベースを包括的にスキャンすることで,現時点で得られる限りのATPアーゼの構造変化を解析し,ATPアーゼの一般的な分子メカニズムを調査する.
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研究実績の概要 |
ATPアーゼはATPの加水分解から得られるエネルギーを利用し,さまざまな分子機能を実現する蛋白質の総称で,生体発動分子の好例である.ATPアーゼがどのように機能を実現しているのか,そのメカニズムを理解するためには,ATPアーゼの構造変化を明らかにする必要がある.ATPアーゼの構造変化,どの部位がどう動いているか,を明らかにすることで,機能するときにATPアーゼで何が起こっているのかを理解できる.生体内ではたらくさまざまなATPアーゼの構造変化を網羅的に解析し,ATPアーゼに特徴的な構造変化を明らかにする.また,ATPアーゼの機能に応じて,メカニズムがどう違うのか,構造変化と機能の相関関係を調査する. 昨年度は,各ATPアーゼでの構造変化の有無をまずは調べた.今年度は,複数の蛋白質からなる蛋白質複合体を形成することでATPアーゼとして機能するものに着目し,その構造変化が複合体に特有のものかどうかを調べる.まずは,昨年度に収集したデータから,複合体として機能するATPアーゼを抽出した.また,比較的近縁種由来のATPアーゼは冗長な結果を生みやすいことを踏まえ,1つのグループにまとめた.その結果,構造変化の解析が可能な複合体ATPアーゼを約100グループほど特定することができた.このデータを調べたところ,全体の6割のグループでは複合体特有の構造変化が起こっていることが分かった.ATPアーゼに限らずホモ2量体(最も単純な蛋白質複合体)の構造変化を調べたところ,複合体特有の構造変化を示すものは全体の2割程度であった.つまり,ATPアーゼでは,複合体であることを利用した構造変化,すなわち,複合体を構成する蛋白質が連動した運動,を起こすものが多いことが分かる.このことは,ATPアーゼ複合体が,単に蛋白質が寄り集まっているのではなく,その運動も連動するように構成されていることを示唆する.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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