研究領域 | 発動分子科学:エネルギー変換が拓く自律的機能の設計 |
研究課題/領域番号 |
21H00407
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
相樂 隆正 長崎大学, 工学研究科, 教授 (20192594)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ハイドロゲル / スマートゲル / 電気化学発動系 / 酸化還元 / ビオロゲン / 急速収縮伸長 / 這動 / 静電相互作用 / スマートハイドロゲル / 人工的仮足運動 / 這動並進運動 / 電極表面 |
研究開始時の研究の概要 |
生物にならって、電極上で這い動く人工のソフトマター(ハイドロゲル)を創製することを目標とする研究です。これまでに私たちは、ソフトマターとして、酸化還元活性種であるビオロゲンを側鎖に多数持つポリマーを架橋したハイドロゲルを合成し、酸化還元(電子の出し入れ)による収縮を検討してきました。還元して電子を与えると、100秒で元の体積の8%まで収縮する動きを達成しました。 この研究では、電子の出し入れを格段に加速・高効率化して、収縮と再膨張の両方向の速い変化を達成します。さらに改良したソフトマターに様々な仕組みを導入し、水中の固体表面上を一方向に移動させることを目指します。
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研究実績の概要 |
還元反応で大きく収縮、酸化反応で膨張するビオロゲン誘導体修飾ハイドロゲルを対象にした研究と、電極上を並進運動するスマートゲルの脚となるべき電極/ソフトマテリアルの界面の付着と剥離及びそれを制御するための電極側の酸還元活性超薄膜の理想化の研究を推進した。総じて、これら人工的に合成した分子集合体の大きな変形を、一様な環境下での「並進運動」へと変えていくことためには多くの課題が残ったが、新しい方向性も見い出せた。つまり、電極表面とソフトマテリアルを接触させ、電位制御下で剥離させるのに必要な法線方向の張力を測定する機構を設計した。現時点では必要な張力の変化を得るには至っていないが、ターゲットにする系を絞り込むこと、またその結果をゲルの仮足運動実現に応用する見通しを得ることはできた。 ・フェロセンを末端に持つSAMを金電極上に被覆し、その表面に押し付けた、あるいはその表面にキャストして合成したポリマー膜がもつスルホン基が、フェロセンが酸化したときの対アニオンとして機能することを見出した。この時、ポリマーがパーフルオロ鎖であることの効果をアルキル鎖を持つ分子を用いた対象実験で明らかにした。 ・裸のAu(111)電極表面上で、表面がスルホン化されたラテックスビーズが起こす電位に依存した吸脱着に加え、変形によると推定できる応答を見出した。上述した並進ゲルの脚として、裸の電極であってもスイッチングが可能であることが示唆された。 ・フェロセンの代わりに、電極上SAMにもビオロゲンを導入してその酸化状態スイッチングで並進させることを狙い、様々なビオロゲン単分子修飾膜の物性を検討した。例えば、ビオロゲン分子内にアニオンサイトを直結する効果を明らかにし、ビオロゲン-アニオンサイトの相互作用も並進ゲルの脚の制御原理として応用可能である示唆を得た。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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