研究領域 | シンギュラリティ生物学 |
研究課題/領域番号 |
21H00414
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
林 悠 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 客員教授 (40525812)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 睡眠 / マウス / 脳幹 / 神経回路 / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
レム睡眠は、脳全体の活動状態の素早い変化と、続く全身の組織の状態変化を伴う。このような広範な状態のスイッチングが起こるメカニズムは不明である。また、レム睡眠の役割もほとんど分かっていないが、レム睡眠は、一部の複雑な脳を持つ脊椎動物に固有な生理状態であることから、その役割は高次な脳機能と関わる可能性がある。我々はこれまでにレム睡眠の誘発に関わるニューロンを同定することに成功した。本研究では、レム睡眠制御ニューロンがすばやく脳全体、さらには全身の状態変化を生じるメカニズムを解明するとともに、これらのニューロンがどのように進化し、脊椎動物の脳発達に貢献したかを検証する。
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研究実績の概要 |
我々は、脳幹の橋の細胞を遺伝子発現パターンに基づいてプロファイリングしてきた。このアプローチにより、脳幹の橋に散在する細胞群に関して、レム睡眠を促進することを明らかにした。一方、これらの細胞がいかに、レム睡眠の特徴である大脳皮質の神経活動や血流の上昇に関わるかのメカニズムは全く不明である。これらの細胞の標的細胞の中に、大脳皮質の神経活動や血管拡張、さらには全身の筋肉を制御する細胞が含まれている可能性がある。2年目は、レム睡眠制御細胞がいかにして大脳や全身の状態変化を誘導したかの解明に取り組んだ。まず、どの細胞に投射するのかを明らかにするために、軸索終末の分布を詳細に明らかにした。そのために、蛍光タンパク質を発現するウイルスベクターを導入し、蛍光シグナルの分布パターンを明らかにした。こうして同定された標的細胞群のうち、特定の脳部位に分布する細胞群に関して、化学遺伝学により活性化した効果を調べたところ、レム睡眠が強く誘導されることが判明した。そこで、これらの細胞に関して、さらに同様の手法で投射先を調べたところ、投射先には、脳の活動を広く制御する脳部位が複数含まれていることが判明した。鳥類と爬虫類にはレム睡眠とノンレム睡眠、あるいはそれらと共通点のある二つの睡眠状態があることが知られているが、一方、両生類や硬骨魚類では、そもそもはっきりとしたレム睡眠またはノンレム睡眠のような状態が検出されていない。そこで、我々がマウスにおいて同定したレム睡眠制御細胞が哺乳類以外の動物種においても存在するかを、分子マーカーの発現を指標に、in situ hybridization法によって検討した。その結果、複数の動物種で、相同性細胞と期待されるものが検出された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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