研究領域 | シンギュラリティ生物学 |
研究課題/領域番号 |
21H00438
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
今泉 研人 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (10835846)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | オルガノイド / 領域特異性 / オーガナイザー |
研究開始時の研究の概要 |
我々の体を構成する臓器は発生過程において、初めは均質な細胞集団であるが、次第に体軸に沿って機能的に異なる領域に細分化され、それらが協調することで複雑な臓器機能を発揮していく。この領域化は、特定の細胞集団(オーガナイザー)から分泌されるシグナル分子の濃度勾配によって決定されることが知られている。すなわち、均質で、空間的に対称な細胞集団の中で、オーガナイザーという特殊な細胞集団が発生することで、空間的な対称性が破れ、種々の臓器が構成されていく。本研究では、このオーガナイザーが空間的な対称性を自発的に破る現象が生起されるメカニズムを、オルガノイドモデルによって解明する。
|
研究実績の概要 |
我々は試験管内で発生過程を模倣できるオルガノイドを用いて、均質な細胞集団からパターン化された臓器構造が自律的に形成される試験管内モデルを確立した。このモデルをタイムラプス観察することで、オーガナイザーと呼ばれる少数の細胞集団が、各オルガノイドにおいて、初めはランダムに分布しているが、時間経過とともに次第に一箇所に集合することが、この自発的なパターン形成をもたらすことを見出した。この自発的なオーガナイザー細胞集合のメカニズムとして、細胞間接着力の差異による細胞ソーティング機構が示唆された。すなわち、オーガナイザー細胞同士の細胞接着が他の細胞同士、あるいはオーガナイザー細胞-非オーガナイザー細胞間の細胞接着よりも強いことで、オルガノイド内にランダムに分布していたオーガナイザー細胞同士が、外的なガイダンスなしに、自律的に一箇所に集合することが示された。さらに、シングルセルRNA-seq解析によって、オーガナイザー細胞特異的な細胞間接着因子を同定した。この遺伝子をノックアウトすることで オーガナイザーの局在化が障害されることを確認した。以上のことから、オーガナイザー細胞で特異的に発現する細胞間接着因子によって、オーガナイザー細胞間においてのみ強い細胞接着が引き起こされ、その結果としてオーガナイザー細胞がオルガノイド内で一箇所に集合し、オルガノイドの自律的なパターン形成が達成されることが明らかとなった。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|