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超伝導体から放出される,暗黒物質アクシオン由来電磁波の検出実験

公募研究

研究領域ダークマターの正体は何か?- 広大なディスカバリースペースの網羅的研究
研究課題/領域番号 21H05446
研究種目

学術変革領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅱ)
研究機関東北大学

研究代表者

岸本 康宏  東北大学, ニュートリノ科学研究センター, 教授 (30374911)

研究期間 (年度) 2021-09-10 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード暗黒物質 / アクシオン / 暗黒光子 / マイクロ波
研究開始時の研究の概要

宇宙には暗黒物質を呼ばれる正体不明の物質が存在する.この暗黒物質の謎を解明することは,現代の物理学・天文学に課された最重要課題の1つである.
本研究では,暗黒物質の最有力候補の1つである,アクシオンを実験的に探索すべく開発・研究を行う.
実験原理は,良電気伝導体の表面に磁場を印加し,その表面に誘起されたアクシオン起源の電磁波を集光し,高感度で測定するという手法であり,ターゲットとする質量は,理論的には最も好まれる領域に相当する,8~26 GHz(およそ0.3~1.1 ×10^-4 eV)である.

研究実績の概要

本研究は,超伝導体を磁場中に置いた場合,暗黒物質アクシオンが光子へと転換する強度が通常に比べて増強され,約10,000倍に達する可能性があるとの論文に基づいて研究が開始された.
しかし,本研究で,その様な増強が無いと言う結論に達し,それを論文にまとめた(業績論文1).
従って,本研究では,超伝導体に限定せず,広く暗黒物質アクシオンを探索することとした.
通常の暗黒物質アクシオン探索では,共振空洞を利用した手法(Haloscope)が最も高感度で,本研究でもこの準備を進めている.
その一方,アクシオン質量が大きくなると,Haloscopeは現実的で無い.代わりに,良導体の金属表面と平行に強力な磁場を印加し,金属表面からの信号を測定する手法(Dish Antenna)が考えられる.この手法では,磁場の印加された金属表面を広く取ることで,信号強度を増幅することができる.そこで本研究では,強力な永久磁石を並べ,その間にアルミニウムを設置した特殊な磁石(以後,マグネット板と呼ぶ)を開発した.磁石の間隔が広がると必要な磁場強度が低下し,間隔が密になると信号を発する金属の面積が減少する.このようなバランスの下,企業と協力し,最適となるマグネット板を設計,開発した.作成したマグネット板は,26ミリの磁石(両端は45ミリ)を20ミリの間隔で6個並べた構造で,磁石間の磁場の大きさは,約0.7 Tである.このマグネット板を京都大学のグループが行っている暗黒物質暗黒光子探索の装置に導入する櫓を構築した.この櫓は,マグネット板とゲイン較正に用いる液体窒素で冷却した黒体輻射源とを交互に測定できるように設計した.
このマグネット板は,この他にも,遠赤外領域などでのアクシオン類似粒子(ALPs)の探索にも適用可能であり,今後このマグネット板を有効に利用し,広く暗黒物質粒子の研究に繋げることを検討している.

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Electric current on surface of a metal/superconductor in axion/hidden-photon background2022

    • 著者名/発表者名
      Kishimoto Yasuhiro、Nakayama Kazunori
    • 雑誌名

      Physics Letters B

      巻: 827 ページ: 136950-136950

    • DOI

      10.1016/j.physletb.2022.136950

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書 2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Hidden Photon Search at Tohoku and future2023

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Kishimoto
    • 学会等名
      What is dark matter? - Comprehensive study of the huge discovery space in dark matter-
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 暗黒物質アクシオンを始めとする,Wave-like dark matter の実験的探索2023

    • 著者名/発表者名
      岸本 康宏
    • 学会等名
      ICEPPシンポジウム 2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 共振空洞を用いた,5 GHz近傍における暗黒物質暗黒光子の探索実験(1)2023

    • 著者名/発表者名
      岸本 康宏
    • 学会等名
      日本物理学会 2023年春季大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 素粒子物理学実験でのアクシオン探索2022

    • 著者名/発表者名
      岸本 康宏
    • 学会等名
      東北大学宇宙系談話会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Detection experiment of dark-matter-axion microwave emitted from superconductors2022

    • 著者名/発表者名
      Y. Kishimoto
    • 学会等名
      What is dark matter? 2022 - Comprehensive study of the huge discovery space in dark matter -
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-10-22   更新日: 2023-12-25  

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