研究領域 | ダークマターの正体は何か?- 広大なディスカバリースペースの網羅的研究 |
研究課題/領域番号 |
21H05450
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 純一 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (80376699)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | Dark matter / Dark photon / Axion like particle / ATLAS / LHC |
研究開始時の研究の概要 |
(1)アクシオンタイプの新粒子(Axion-Like Particle: ALP):LHCを光子・光子コライダーとして利用し、LHC・アトラス実験 Run2の2017年に取得したデータから光子・光子->ALP->光子・光子というプロセスを用いて、ALPを探索する。(2)ダークフォトン:Run2全データ(2015年-2018年)から、ヒッグス粒子を介するプロセスを用いて電子を終状態に持つプロセスを探索する。
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研究実績の概要 |
スイス・ジュネーブにあるCERN研究所の大型ハドロンコライダー(LHC)を用いたアトラス実験のデータを用い、2つの質量領域においてダークマターの候補である「アクシオンタイプの新粒子(ALP)」(質量=数100GeVオーダー)、および、「ダークフォトン」(100MeVオーダー)の2つの新粒子を探索した。 前者はLHCを光子・光子コライダーとして利用し、2017年に取得したデータ14.6fb-1から光子・光子->ALP->光子・光子というプロセスを用いて研究を行い、信号モデルの準備、実データを用いた完全にデータ駆動な背景事象見積もり手法の開発を完了した。2023年3月の国際会議La Thuile 2023にてPreliminary resultとして物理成果を公開した。ALP質量 150-1600GeVを探索したが、発見には至らなかった。ALPと光子の結合が100%という仮定の元で、その結合定数に対して0.04-0.09TeV-1という上限(95%CL)を得た。2023年4月、学術雑誌JHEPに本研究成果を投稿した(arXiv:2304.10953)。この研究を担当した博士課程の大学院生は本成果で博士号を取得した。 後者は2015-2018年の140fb-1の陽子・陽子データを用い、ダークフォトン(主に17MeV-400MeV程度の質量)が2つの隣接した電子対に崩壊する事象の探索を行ってきた。検出器ではこの電子対が1つの塊として観測されるため、レプトンジェットと呼ばれる。1つの事象に2つのダークフォトンが存在する現象をターゲットとしているため、2個のレプトンジェットを要求するような事象選別を研究した。トリガーの研究、事象の特徴量の抽出を行い期待される発見感度等を日本物理学会で発表した。現在、最終結果に向けて背景事象の詳細な研究を進め、データを用いた背景事象の見積もり手法の開発を行っている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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