研究領域 | 高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ |
研究課題/領域番号 |
21H05472
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉田 弘幸 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (00283664)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2022年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 電荷の局在・非局在性 / 有機半導体 / 低エネルギー逆光電子分光 / ポーラロン / バンド伝導・ホッピング伝導 / 電荷の非局在・局在 / 分子ポーラロン / バンド分散 / 角度分解低エネルギー逆光電子分光 / ボルン式 / 分極エネルギー / エネルギーバンド構造 |
研究開始時の研究の概要 |
電子共役の概念と電子物性の関係において、電荷の非局在/局在性は中心的な課題である。多くの分子性固体で電荷は局在化してホッピング伝導すると考えられているが、高い移動度を示す物質では、電荷は数分子から数百分子に非局在化してバンド的な伝導挙動を示す。さらに分子性固体では、電荷は分子や格子の振動と強く結合しており、これにより電荷は局在化しやすくなると同時に動きにくくなる。本研究は、代表者が開発した低エネルギー逆光電子分光(LEIPS)を用いて、電子分極エネルギーとエネルギーバンド構造を精密測定することで、電荷の非局在/局在性と電荷-分子振動相互作用を明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
電子共役の概念と電荷の非局在/局在性は密接にかかわる。一方、分子性固体の電荷(電子・正孔)伝導では、電荷-フォノン相互作用が重要な役割を果たす。しかし、電荷の非局在/局在性とフォノンとの相互作用は、関係するはずなのに全く無視されてきた。本研究では、代表者が開発してきた低エネルギー逆光電子分光法により、電荷の非局在/局在性と電荷-フォノン相互作用の問題に挑戦した。 電荷の非局在/局在性については、移動度が高い=非局在性が期待されるペンタセン、移動度が低い=局在性が予想されるC60、銅フタロシアニンを取り上げ、電子分極エネルギーを精密測定した。ボルンの式から電荷の非局在半径を見積もったところ、すべての物質について1分子の大きさになることが分かった。分子による違いを排除するため、高移動度有機半導体の代表であるルブレンについて、電荷が非局在化するとされる結晶性薄膜と、局在化するとされるアモルファス性薄膜を作り分け、同様に分極エネルギーとその温度依存性を精密に測定した。どちらの結果も、電子がほぼ一分子に局在化していることを示した。これらの実験結果を合理的に説明できるモデルの構築を進めている。 多結晶ペンタセン薄膜について、HOMOとLUMOの両方のバンド幅の温度依存を精密測定し、電荷と分子内振動が結合したスモール・ポーラロンの存在を初めて実験的に示した。これに加えて、バンド幅の変化を定量的に説明する新たな部分ポーラロン理論(partially-dressed polaron)を構築し、バンド幅の温度依存性や移動度なども定量的に再現できることを示した。一方で、結晶軸のそろったペンタセン薄膜の角度分解低エネルギー逆光電子分光測定にも初めて成功した。新たな実験データからは部分ポーラロンモデルでも説明ができない新たな知見が得られつつある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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