研究領域 | 高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ |
研究課題/領域番号 |
21H05486
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 修一 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (80433291)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 高密度共役 / 平面πラジカルイオン / 曲面πラジカルイオン / 平面開殻金属錯体 / 静電相互作用 / スピン間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、π共役分子間空隙の極小化を具現化するプラットフォームとしてπイオン性開殻分子を用い、それらが潜在的にもつダイナミックレンジの広いエネルギースケール領域の分子間力 (不対電子間相互作用・静電相互作用・ファンデルワールス力) の制御による高密度共役状態の実現と極限状態における機能開拓を目指す。具体的には、(1) 平面πイオン性開殻分子による高密度共役、(2) 柔軟曲面拡張πイオン性開殻分子による高密度共役、(3) πイオン性開殻分子の極限状態を利用する高密度共役化と、を調査・探求する。
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研究実績の概要 |
本研究では、π共役分子間空隙の極小化を具現化するプラットフォームとしてπイオン性開殻分子に着目し、それらが潜在的にもつレンジの広いエネルギースケール領域の分子間力(静電相互作用、不対電子間相互作用、ファンデルワールス力、など)の制御による高密度共役状態の実現と極限状態における機能開拓を目指している。具体的には昨年度に引き続き、(1) 平面πイオン性開殻分子の集積構造制御、(2) 柔軟曲面拡張πイオン性開殻分子の創製、(3) 合成したπイオン性開殻分子の極限状態における機能、を調査・探求を行っている。 本年度、上述の (1)、(2)、(3) に関して以下に示す研究を遂行した。 (1) 平面πイオン性開殻分子の集積構造制御:テトラチアフルバレン、ジヒドロフェナジンラジカルカチオン、フェノチアジンラジカルカチオン、テトラシアノキノジメタンラジカルアニオン、開殻ニッケルアニオン、各種対イオンを有するイオン性開殻分子塩を合成し、それらの集積構造を結晶構造解析により解明した。いくつかの塩では固体-液体相転移および蒸気曝露や力学刺激による固体-固体相転移により大きく集積構造が変化し、πイオン性開殻分子間の相互作用に由来する物性や機能が著しく変調することがわかった。 (2) 柔軟曲面拡張πイオン性開殻分子の創製:らせん状π共役系をもつラジカルカチオン塩の合成に成功した。対アニオンによりらせんπ骨格の構造が変調され、それらに付随して近赤外吸収特性の変化が見られた。部分電荷移動塩も得られ、電気伝導性を調査した。さらによりπ拡張した分子の合成に成功した。 (3) 合成したπイオン性開殻分子の極限状態における機能:固液相転移を示すあるπイオン性開殻分子が液体状態にもかかわらず強い分子間相互作用を示すことを見出した。温度変調を行うことで液体状態でもイオン性分子の集積状態を変調可能であることもわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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