研究領域 | 高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ |
研究課題/領域番号 |
21H05489
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岸 亮平 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (90452408)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 三次元芳香族性 / 開殻性 / π積層構造 / 反芳香族分子 / 分子間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
π共役分子の形や構成元素を巧みに制御することで、光や電場などの外部刺激に鋭敏に応答しデバイス材料へと応用される優れた機能分子が数多く合成されてきた。本研究ではその中でも、活性の高い開殻反芳香族分子と呼ばれる分子が高密度に集積した場合に生じる新たな機能を探求し、その制御方法を理論的に明らかにすることを目的とする。このような機能は分子中や分子間を三次元的に運動する電子の量子的性質(波動性と粒子性)に起因するため、この程度を解析する量子化学の方法を駆使する。モデル分子や実在分子の構造や集積の仕方、分子数が、分子間の相互作用の変化を通じて電子の三次元的運動、そして機能に与える影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は、本領域の重要な研究対象である分子性結晶中のキャリア輸送過程における、i)単分子レベルの化学修飾の効果、ii)結晶中の分子格子振動の効果の2点を明らかにする検討を行った。対象として、1つの一重項励起子が2つの三重項励起子に分裂する過程である一重項分裂(SF)に着目した。この過程は励起子キャリアが倍増することを利用した有機薄膜太陽電池への応用や、中間状態として生成する相関三重項対(TT)を利用した、物質系における量子もつれ状態の生成・輸送過程としても注目を集めている。i)についてはSFによるTT生成速度や効率向上に最適なアセン類へのヘテロ原子置換位置を理論計算を用いて明らかにした。ii)についてはSFに対する熱ゆらぎ効果を考慮する量子・古典ハイブリッド型の計算スキームを新たに開発し、ペンタセン分子性結晶における熱的構造ゆらぎがSFを高速化する機構を初めて理論計算により明らかにした。両成果は国際的物理化学誌に掲載され、特に後者はSupplementary Coverにも採択された。 反芳香族分子の積層系については、最小の4nπ電子環状共役系であるシクロブタジエンのN量体モデルを用いて、i)二量体積層系が孤立系よりエネルギー的に安定化するための条件、ii)積層系の芳香族性変化に対する新しい解釈、などの解明に取り組んだ。i)では芳香族性や物性の変化に大きな影響を与える分子間軌道(電荷移動)相互作用と、分散力などそれ以外の効果のエネルギー安定化に対する寄与を分割解析し、積層距離が3A付近での集合系形成には両者のバランスを考慮した分子設計が重要であることを見出した。ii)では、高精度な量子化学計算に基づく解析法を駆使し、積層系の芳香族性変化には、前述したSFの研究に現れる相関三重項対(TT)に状態が深く関わることを初めて明らかにした。これらの成果は国際的学術誌に投稿予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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