研究領域 | 高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ |
研究課題/領域番号 |
21H05491
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
灰野 岳晴 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (80253053)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ナノグラフェン / 超分子化学 / 自己集合 / 化学修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は,トップダウンにより調製されるナノグラフェンを集積化し,新しい電子共役システムを開発することで生み出される革新的機能を創発する。合成化学的および超分子化学的手法を用いてナノグラフェンを集積化し,ヘテロ原子をドープしたグラフェン薄膜や超分子ナノグラフェンポリマーを合成し,新しい電子共役システムを開発する。また,電子スピン共鳴により新たに合成したグラフェンの有効共役サイズを決定し,真の電子共役構造を明らかにする。また,グラフェン材料の開発により高密度な電子共役システムを提供することで,領域内共同研究を推進し,機能創発を行ことで本領域に貢献する。
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研究実績の概要 |
本年度は,グラファイトの酸化分解によって調製されるナノグラフェンにトリフェニルイソオキサゾール基を導入することで,ナノグラフェンが自己集合し積層集合体を生み出すことを見出した。グラフェンのπ共役平面の相互作用だけでは十分な自己集合が起こらなかったが,イソオキサゾール基の生み出すダイポール-ダイポール相互作用を駆動力に効果的にグラフェンが集積することがわかった。また,ペリミジン基を利用して窒素をヘテロ原子としてナノグラフェンの周囲に導入することに成功し,近赤外の調光性能をナノグラフェンに付与することができた。また,計算機化学を基盤としてナノグラフェンのエッジ修飾とバンドギャップの関係を明らかにした。ペリミジン基の数が増えるとともにバンドギャップの低下が見られ,特にHOMOのエネルギー準位の顕著な増加が見られた。つまり,ペリミジン基の導入により酸化されやすくなっていることを示しており,近赤外領域まで伸びた調光性能を合理的に説明することに成功した。キラルな置換基を導入することでナノグラフェンの共役平面をキラルに捻ることに成功した。不斉中心をもつアミンをナノグラフェンのエッジに導入するとナノグラフェンの可視領域の吸収にCDスペクトルが観測された。計算機化学により得られた電子遷移との比較から観測されたCDは,明らかにグラフェンの共役平面のゆがみにより生じていることが明らかとなった。これらの研究成果は既に学術論文として発表済みである。また,学会等でも既に発表を終えている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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