研究領域 | 高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ |
研究課題/領域番号 |
21H05498
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
羽村 季之 関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (20323785)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 高密度アレーノファン / ポリアセン / ビフェニレン / イソアセノフラン / 環化二量化 / ベルト状分子 / π電子密集型分子 / スルースペース相互作用 / キノイド型合成ブロック / 反芳香族化合物 / 置換ビフェニレン / 自己環形成反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では二つのポリアセンやビフェニレンなどの多環式芳香族化合物および反芳香族化合物をアンサ鎖で重ね合わせて分子間空隙を可能な限り縮小させた高密度アレーノファン(=シクロファン)を効率良く合成するための一般性の高い合成手法の開発に取り組む。ポリアセン系分子の自己二量化やπ電子密集型分子の化学修飾によって合成可能になった近接π電子系の芳香族-芳香族間、芳香族-反芳香族間、さらには反芳香族-反芳香族間に働く高密度共役に基づく各種物性を明らかにし、得られた知見を元に新たな共役概念の学理確立に貢献することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では二つのポリアセンやビフェニレンなどの多環式芳香族化合物および反芳香族化合物をアンサ鎖で重ね合わせて分子間空隙を可能な限り縮小させた高密度アレーノファンを効率良く合成するための一般性の高い合成手法を開発することを目的とした。特に、ポリアセン系分子の環化二量化やπ電子密集型分子の化学修飾によって合成可能になった近接π電子系の芳香族-芳香族間、芳香族-反芳香族間、さらには反芳香族-反芳香族間に働く高密度共役に基づく各種物性を明らかにすることを目指した。 先に我々は、電子受容部位を有するイソアセノフランの二次軌道相互作用に基づくエンド選択的な自己環形成反応を利用して、ベルト状構造の構築が可能であることを見出している。本研究では、より縮環数の大きなイソアセノフランを用いたベルト型分子の合成と各種ベルト状分子の官能基変換を試みた結果、シクロブタアレーンとエポキシアセンの環化付加反応による骨格伸長とイソアセノフランの環化二量化を駆使して、ベンゼン環が高度に縮環したベルト状分子の合成を達成した。また、これらの各種変換反応による誘導化を行うこともできた。このようにして合成可能になったベルト状分子のX線結晶構造解析にも成功し、ベルト状構造を構成する二つの多環式芳香族間は近接しており、これらの芳香族間にはスルースペース相互作用が生じていることが明らかになった。 さらに、ポリアセンの光二量化を利用したベルト構造の構築も検討した。ポリアセンは光照射下、[4+4]環化付加反応を起こすが、この反応をシクロブタジポリアセンに展開し、左右それぞれのアセン骨格のベンゼン環同士による光二量化の可能性を探った。具体的には、芳香族骨格の末端に長鎖アルキル基を導入した高次ビフェニレンを合成し、アルキル鎖が分子間π-π相互作用に及ぼす効果を調査した結果、ベルト構造の構築に向けて有用な知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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