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免疫チェックポイント阻害剤に対する抗薬物抗体産生のダイバーシティの解明

公募研究

研究領域マテリアルシンバイオシスための生命物理化学
研究課題/領域番号 21H05506
研究種目

学術変革領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅱ)
研究機関千葉大学

研究代表者

畠山 浩人  千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (70504786)

研究期間 (年度) 2021-09-10 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワード抗薬物抗体 / 免疫チェックポイント阻害剤 / アナフィラキシー / 担癌モデル / 抗体医薬
研究開始時の研究の概要

免疫チェックポイント阻害剤(ICI)をマウス担癌モデルへ投与すると、1種のICIのみ致死的アナフィラキシーが発症し、抗薬物抗体(ADA)産生亢進が要因であった。ADA産生のダイバーシティの原因を解明し、ADA産生の少ない抗体医薬の創出原理の解明を目的として研究を進める。Fc受容体親和性等に影響する抗体糖鎖構造を評価する。また2種の放射性動態体で標識した投与したICIの組織分布と分解過程、また抗体産生過程に関与するB細胞成熟化など評価する。ICI存在下での免疫細胞のin vivoや単離後のin vitro系での相互作用を解析し、ADA産生過程に関する相互作用促進や弱い相互作用について解析する。

研究実績の概要

(1)B細胞の成熟化と抗体産生過程の評価:免疫チェックポイント阻害剤投与後に引き起こされる抗薬物抗体(ADA)産生について、投与する抗体のアイソタイプの違いが及ぼす影響を評価するため、投与後の脾臓B細胞の形質細胞分化過程を評価し、ADA産生の亢進と分化した形質細胞の割合は一致していた。これによりクローンの差がADA産生過程に影響していることが示された。クローンの差として考えられる要因について、臨床で用いられている抗PD-L1抗体3剤におけるアナフィラキシー報告をデータベースで解析し、アナフィラキシー発症が多い薬剤の特徴とも一致し、本研究で見出したクローンの差がADA産生に影響していると考えられる。
(2)投与した抗PD-L1抗体の脾臓組織中局在観察:異なるクローンの抗PD-L1抗体を投与したところ、1つは脾臓胚中心へ集積したが、もう一方は胚中心の辺縁部に集積していた。クローン依存的に抗体が集積する部位が異なることが観察された。また領域内共同研究として組織透明化についても検討し、透明化組織においても同様の様子が観察された。これらの部位に局在する細胞の解析により、各クローンが認識を受ける細胞種が異なるため、その後のADA産生に至る経路に影響していることが示唆された。
(3)ADA産生の増悪に関与するがん病態で変化する免疫細胞の同定:ADA産生が亢進する担癌マウスでは骨髄系細胞が著しく増加しており、胚中心の中心部にまで浸潤する細胞を同定した。この細胞はB細胞の胚中心活性化マーカーであるGL7陽性領域に局在しており、これらの細胞を除去することでADA産生が減少することを明らかとした。この骨髄系細胞を担癌マウスより単離し、健常マウスから単離したB細胞を培養することで、GL7陽性の活性化B細胞が増加することを確認した。以上より、ADA産生の増悪に寄与する可能性のある免疫細胞を同定した。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Tumor-associated neutrophils and macrophages exacerbate antidrug IgG-mediated anaphylactic reaction against an immune checkpoint inhibitor2022

    • 著者名/発表者名
      Arai Takahiro、Kokubo Tomomi、Tang Ruiheng、Abo Hirohito、Terui Ayu、Hirakawa Jotaro、Akita Hidetaka、Kawashima Hiroto、Hisaka Akihiro、Hatakeyama Hiroto
    • 雑誌名

      Journal for ImmunoTherapy of Cancer

      巻: 10 号: 12 ページ: e005657-e005657

    • DOI

      10.1136/jitc-2022-005657

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Tumor-associated neutrophils and macrophages exacerbate anti-drug IgG-mediated anaphylactic reaction against an immune checkpoint inhibitor.2023

    • 著者名/発表者名
      Ruiheng Tag, Takahiro Arai, Tomomi Kokubo, Hirohito Abo, Hiroto Kawashima, Akihiro Hisaka, Hiroto Hatakeyama
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] がん病態が増悪する免疫チェックポイント阻害剤に対するアナフィラキシー:マウスモデルの解析から2022

    • 著者名/発表者名
      畠山浩人
    • 学会等名
      第29回日本免疫毒性学会学術年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 免疫チェックポイント阻害剤の体内動態が薬効や副作用に及ぼす影響~マウスモデルの解析から見えてくるもの2022

    • 著者名/発表者名
      畠山浩人
    • 学会等名
      第17回iMeC-WISEセミナー
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] がん病態が増悪する免疫チェックポイント阻害剤に対するアナフィラキシー:マウスモデルの解析から2022

    • 著者名/発表者名
      畠山浩人
    • 学会等名
      第96回日本薬理学会/第43回日本臨床薬理学会学術総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] がん病態で増加する骨髄系細胞は抗PD-L1抗体に対するアナフィラキシーを増悪する2022

    • 著者名/発表者名
      荒井貴宏、小久保朋美、唐鋭恒、安保博仁、平川城太朗、秋田英万、川島博人、樋坂章博、畠山浩人
    • 学会等名
      日本薬学会第142年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] がん病態で増加する骨髄系細胞は抗PD-L1抗体に対するアナフィラキシーを増悪する2021

    • 著者名/発表者名
      荒井貴宏、小久保朋美、唐鋭恒、安保博仁、平川城太朗、秋田英万、川島博人、樋坂章博、畠山浩人
    • 学会等名
      第65回日本薬学会関東支部会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 免疫チェックポイント阻害剤の薬効に影響する動態要因の解析 ~マウスモデルから見えてくるもの2021

    • 著者名/発表者名
      畠山浩人
    • 学会等名
      日本薬物動態学会第36回年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [備考] 千葉大学大学院薬学研究院薬物学研究室ホームページ

    • URL

      https://yakubutugaku.labby.jp/

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-10-22   更新日: 2023-12-25  

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