研究領域 | マテリアルシンバイオシスための生命物理化学 |
研究課題/領域番号 |
21H05535
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
遊佐 真一 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (00301432)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 双性イオン / ポリベタイン / 静電相互作用 / ホスホリルコリン / ポリアンホライト / コリンホスフェート / 制御ラジカル重合 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞膜表面のホスホリルコリン(PC)基は、ベタイン構造で、カチオン性の4級アンモニウムとアニオン性のリン酸イオンを含む。本研究では、4級アンモニウムとリン酸イオンをランダムに側鎖結合したポリアンホライトの分子設計を最適化することで、細胞膜との相互作用を調べる。ベタインとポリアンホライトは、分子内で電荷が中和しているので、本来相互作用は極めて弱いと考えられる。しかしポリアンホライトの電荷バランス、電荷の位置、分子量などを制御することで、PC基との相互作用の強さが変化する可能性がある。最終的には、ポリアンホライトの分子設計で、細胞との相互作用の強さを制御できるのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
一般に相互作用の無いとされる双性イオン間の弱い相互作用について調べることを本研究の目的とする。特に、双性イオンの構造や、溶液の条件によって相互作用が変化するという点に着目する。このように、相互作用しないと考えられているベタインポリマーでも、条件に応じて相互作用を示す場合がある。合成した双性イオン高分子と、細胞膜最表面にある、ホスホリルコリン基の相互作用を制御することで、細胞内への高分子の取り込み促進や抑制を調節できるようになると期待される。 生体適合性高分子として知られるポリ(2-メタクリロイロキシエチルホスホリルコリン)(PMPC)の側鎖と、逆の電荷配置のコリンホスフェート基を側鎖結合したコリンホスフェートポリマー(PMCP)を制御ラジカル重合法で合成した。得られたPMCPの分子量分布は、せまかったので、重合はリビング的に進行したと考えられる。得られたPMCPは、純水中で分子間会合していた。この水溶液に食塩を添加すると、粒径が減少したので、会合のドライビングフォースは静電相互作用であることが示唆された。 PMPCのモデルとして、側鎖にリン酸基と4級アンモニウム塩ランダムに含むポリアンホライトの合成を試みた。PMPCのようなベタイン構造の高分子は、一つの側鎖にカチオンとアニオンの両方を含むが、一つの高分子鎖中にカチオンとアニオンをランダムに共重合体したポリアンホライトの場合、電荷の割合などを簡単に変更できるという利点がある。しかし、共重合を行うとゲル化して、水に不溶となった。この原因はリン酸基を含むモノマー中に、ビニル基を2つ含む不純物が含まれているためと考えられる。今後、リン酸基を保護したモノマーを合成し、共重合を行ってから脱保護することで、目的のポリアンホライトを合成できると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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