研究領域 | グリアデコーディング:脳-身体連関を規定するグリア情報の読み出しと理解 |
研究課題/領域番号 |
21H05630
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
神野 尚三 九州大学, 医学研究院, 教授 (10325524)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | オリゴデンドロサイト / 海馬 / がん / 認知機能障害 / ケモカイン / 神経血管ユニット / 加齢 / 抗がん剤 |
研究開始時の研究の概要 |
がん細胞が産生するサイトカイン・ケモカイン・増殖因子は全身を隈なくめぐり、様々な臓器・組織に作用する。本研究で我々は、がん由来の分子が脳と相互作用する「場」として、オリゴデンドロサイトを定義し、その機能デコーディングに取り組み、がんによる認知機能障害が起こるメカニズムを明らかにすることを目指す。また、がん由来分子の解析と認知機能の行動学的解析に、ダブルパッチクランプを用いたオリゴデンドロサイト機能のデコーディングを組み合わせて、脳・身体相互作用の機序にアプローチする。これらから、身体のがんと脳のグリアの連関をターゲットにした新たな研究フィールドを創造する。
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研究実績の概要 |
がんに伴う認知機能障害 (Cancer-related cognitive impairment, CRCI) に関する基礎研究を推進した。本年度の研究では、メラノーマの細胞株を移植した担がんモデルマウスを作出し、テストバッテリーによる行動学的解析に取り組んだ。担がんマウスでは、、オペラント条件づけに基づく遅延見本合わせ試験における学習機能の低下や、恐怖条件づけ試験における長期記憶の低下、強制水泳試験におけるうつ様の増加、高架式十字迷路試験における不安関連行動の増加、などが認められた。一方で、Y字迷路試験における短期記憶に異常は認められなかった。これらから、担がんモデルマウスがCRCIのモデルとして妥当性を有することが示唆された。次に、抗体アレイを用いて血中サイトカインのスクリーニングを行い、オリゴデンドロサイトとの相互作用が知られているケモカイン (CCL2, CCL8など) の血中濃度が上昇していることを見出した。オプティカルダイセクター法による定量解析の結果、神経血管ユニットとの関連が指摘されているオリゴデンドロサイト前駆細胞とオリゴデンドロサイトの空間分布密度が一部で低下していることが示された。このため、海馬のケモカイン受容体関連遺伝子をRT-qPCRによって解析した結果、Ccr1やCcr2、IL27raなどの発現レベルの上昇が認められた。興味深いことに、コンドロイチン硫酸糖鎖抗原 (Cspg4) の発現レベルは低下していた。また、これらの結果を踏まえ、CCL2に対する中和抗体を投与する実験にも取り組んでいる。これまでに、中和抗体を投与されたマウスでは、認知機能が部分的に改善する可能性があるという予備的なデータを得ている。これらの結果は、CRCIの病態基盤について基礎的な知見を与えるものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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