公募研究
学術変革領域研究(A)
植物は固着して生きるため、芽生えたその地で刻々と変動する温度に適応しなければならない。従来の植物分子遺伝学の研究では、植物の温度応答は均一な温度条件を用いて探究されてきた。この方法は、温度応答の主要因子を同定するという点で非常に有効であった。しかしながら、植物の生死を大きく左右する温度の環境刺激は時間軸の面で均一でなく、日・週・月といった単位で不規則に変動している。そのため、植物は不規則に変動する温度をチェックポイントや閾値を設けて段階的に理解し、生存適応戦略を変える分子機構を有していると考えられる。本研究では、高温応答を制御する転写因子を中心に刻々と変化する温度に適応する仕組みを解明する。