研究領域 | 脳の若返りによる生涯可塑性誘導ーiPlasticityー臨界期機構の解明と操作 |
研究課題/領域番号 |
21H05689
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上川内 あづさ 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (00525264)
|
研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | ショウジョウバエ / 歌識別学習 / ドーパミン / 聴覚 / 識別学習 / 求愛歌 |
研究開始時の研究の概要 |
言語・歌学習が成立する「臨界期」において、どのような機構が神経可塑性を担うのか?この生物学上の大きな謎に迫る手段として、本研究ではショウジョウバエ 、という独自のモデル動物を用いる。ショウジョウバエは、脊椎動物の言語・歌学習と似た行動特性を示す。この特性を利用して、ショウジョウバエの歌識別学習におけるドーパミンやセロトニンといった神経修飾物質の関与を調査することで、歌識別学習を担う神経機構を解明する。本研究で明らかになる制御機構と、進化的に離れたヒトや鳴禽類を用いた研究から解明される機構を比較することで、音識別学習を支える神経機構の多点比較が可能になると期待される。
|
研究実績の概要 |
幼児は周囲の会話を聞くことで、その言語固有の特徴音を識別する能力が発達する。これら音声認識学習は「臨界期」と呼ばれる特定の時期に顕著であり、成熟後は、学習を担う神経回路の可塑性は低下する。しかし近年、成熟動物で臨界期を再開できる可能性が示されてきた。これは、臨界期での可塑性を担う神経機構が、臨界期の人為的な再開誘導の標的になりうることを意味しているが、それら機構の理解はいまだに限定的である。 近年我々は、音声認識学習のメカニズム研究を進めるモデルとして、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の歌識別学習パラダイムを確立した。ショウジョウバエは「求愛歌」と呼ばれる種に固有な羽音を用いて求愛する。この求愛歌は近縁種間で異なるリズムを持ち、異種間交配を避ける一要因となる。本研究では、このキイロショウジョウバエモデルを用いて、歌識別学習の神経回路機構の解明を目指した。 昨年度までに私たちは、キイロショウジョウバエの脳における主要な神経修飾物質であるドーパミンとセロトニンに着目した解析を進めた。その結果、ドーパミン伝達に関わる分子が、歌識別学習の成立に重要である可能性が得られた。そこで今年度は、ドーパミン阻害剤やアゴニストの投与による、歌識別学習への影響を解析した。その結果、ドーパミンが作用するタイミングを絞り込むことに成功した。今後はこのタイミングにおけるドーパミンの作用機序を解明することで、臨界期での可塑性を担う神経機構の一端を、ショウジョウバエを用いた研究から明らかにすることを目指す。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|