研究領域 | 素材によって変わる、『体』の建築工法 |
研究課題/領域番号 |
21H05780
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山城 佐和子 京都大学, 生命科学研究科, 講師 (00624347)
|
研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
|
キーワード | メカノバイオロジー / 剪断応力 / 細胞膜タンパク質 / 細胞接着 / 蛍光1分子顕微鏡 / 定量生物学 / 微小環境 / 細胞膜 / ずり応力 / 膜タンパク質 / 内皮細胞 / 蛍光1分子イメージング / アクチン細胞骨格 |
研究開始時の研究の概要 |
生体において、細胞を取り囲む微小環境は、細胞機能を制御する重要な要素の一つである。本研究は、細胞が微小環境を感知し、外界の情報を細胞内に伝達する仕組みを明らかにすることを目的とする。私はこれまで、格段に改良した蛍光単分子スペックル顕微鏡を開発した。新手法は応用が広がり、微小環境を再現する特殊な培養システムでも高精度1分子可視化が可能になってきた。本研究では、細胞外流に起因するずり応力と、微小凹凸地形(ナノトポグラフィー)を再現する培養細胞システムについて蛍光単分子スペックル顕微鏡観察を適用する。細胞表層の分子挙動と細胞応答の連関を詳細に解析し、細胞外微小環境の感知・伝達機構の解明を目指す。
|
研究実績の概要 |
生体において、細胞を取り囲む微小環境に対する細胞応答は、器官形成や組織の生理機能に必須である。本研究は、細胞が微小環境を感知し、外界の情報を細胞内に伝達する仕組みを明らかにすることを目的とし、細胞内蛍光単分子イメージングを活用して研究を行った。本研究成果は、主に以下の(1)と(2)がある。研究成果(1)では、研究代表者が確立したナノメートルスケールの細胞内1分子追跡技術により、接着斑分子タリンが構造変化を伴いながら、一過的にアクチン線維と接着分子インテグリンを連結する現象 (elastic transient clutch) を明らかにした。さらに統計解析により、タリンの連結・解離キネティクスを算出した。また、タリンを介した両者の連結には、アクチン流動の牽引が引き起こすタリン rod 領域のアンフォールディングが必要であることを、タリン変異体の機能解析により明らかにした。これらの研究成果は、現在国際学術誌に論文投稿しており、査読と改訂を進めている。研究成果(2)では。培養細胞に生理的範囲のずり応力を負荷すると、細胞膜タンパク質が下流方向に集積する濃度勾配形成が誘導されることを明らかにした。さらに、ずり応力による膜分子拡散挙動への影響を明らかにするため、ずり応力負荷下での細胞内蛍光1分子顕微鏡解析を行った。ずり応力負荷下での生細胞を用いた蛍光1分子イメージングはこれまでほとんど報告がなく、本研究で確立した手法は、ずり応力応答に伴う分子動態を最も高精度に定量解析できる画期的な新技術である。蛍光1分子解析の結果、ずり応力下では細胞膜タンパク質の拡散挙動に流れ方向のバイアスが加わることが明らかとなった。これらの研究成果は第74回細胞生物学会大会(2022年6月)等の国内学会で成果発表を行い、また、国際学術誌への投稿論文を準備している。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|