公募研究
学術変革領域研究(A)
哺乳動物で多産のマウスは、Y字型の双角子宮を持っており、20個近い受精卵が等間隔で着床できる。着床した胚は一つずつ、子宮から分泌される細胞外マトリクスを素材とする特殊な構造である脱落膜に覆われて発生する。しかし、多数の胚が子宮内の限られたスペースで等間隔で整列し、お互いに干渉することなく、整然と一定方向に発生する仕組みは明らかでない。そこで、本課題では、胚の形態形成の場となっている細胞外マトリクスが充填された脱落膜に焦点を当て、子宮筋収縮による脱落膜の形成機構並びに胚の形態に及ぼす脱落膜の力学的役割について解析する。これらにより、マウスの多産を可能にする子宮内メカニズムを解明する。