研究領域 | 分子サイバネティクス ー化学の力によるミニマル人工脳の構築 |
研究課題/領域番号 |
21H05870
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 鉄兵 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10404071)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 電気化学 / ナフタレンジイミド / ルテニウム錯体 / スパイク電流応答 / クラウンエーテル / ビオロゲン / 分子組織化学 |
研究開始時の研究の概要 |
電気化学反応は、化学反応を電気信号へと直接変換を直接行う重要な化学プロセスである。電気化学反応を利用して分子などをセンシングすることができれば、小型・高速なデバイスを作ることができると考えられる。これまでにレドックス応答と分子・超分子化学との相互変換の例は多数報告されている。しかし、酸化還元反応は100 mV程度の幅を持つ(Nernst式による)ため、信号変換の観点からは電気化学反応は課題があった。本研究では分子間相互作用を駆使することでこの電気化学応答をシャープにし、新たな電気信号・化学変換テクノロジーの基盤を構築することを目指す。
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研究実績の概要 |
前年度はビオローゲンユニットにホストとして機能するクラウンエーテル基を導入したが、酸化還元反応に伴ってメチレン部位が脱離することが明らかになった。そこで本年度はナフタレンジイミドにアルキル鎖を修飾した分子を新たに設計し、シャープな電位応答の発現を目指した。シャープな電位応答を生じるためには、(1)酸化還元活性があることに加えて(2)π共役平面の平面性が良いことにより、酸化還元活性部位間の相互作用が生じうること、(3)基板上に配列させるためのアルキル鎖などの側鎖が導入可能であること、が求められる。そこでπ共役平面の平面性がよいナフタレンジイミドを用い、イミド部位にアルキル鎖を導入した分子を設計した。 ビオロゲンの場合と異なり、ナフタレンジイミドは自然電位で中性のため、水への溶解度が低い。そこで、アルキル鎖の片側にカルボン酸残基を導入し、適度な水溶性を持たせた。この分子をアセトニトリルに溶解してCV測定を行ったところ、2段の可逆な1電子還元反応が観測された。この分子を水に飽和させ、ハンギングメニスカス配置にしたHOPGを作用極としてサイクリックボルタンメトリー測定を行ったところ、1電子還元波が観測され、そのピークの半値幅が約72mVであった。これは、基板に吸着した分子の1電子酸化還元波の理論的な半値幅(約95mV)より小さい。この結果はナフタレンジイミドが基板上に並んで分子間の相互作用が生じ、1電子還元体同士の相互作用が生じたためと推測される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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